有機野菜の硝酸性窒素量と味を編集部で比較実験してみた!
―[有機野菜の危険な裏事情]―
今、時代は空前の野菜ブーム。だが右下の表にあげた「5つの誤解」をはじめ、野菜に対する妄信的な信仰は、逆に毒となることもある。「有機野菜」という言葉にひそむ危険性ほか、オーガニック神話の裏を追った
硝酸性窒素量と味を編集部で比較実験した
河名氏いわく、発がんリスクが大きいとされる硝酸性窒素。無農薬・無肥料の自然栽培、有機栽培、そして広く一般に売られている普通栽培のジャガイモとピーマンを用意し、それぞれの硝酸性窒素残留量を、測定器で調べてみた。
まずはジャガイモを調べると、自然栽培と普通栽培は110ppmと同値。有機栽培が180ppmと硝酸性窒素は最多だった。土中で栽培する野菜には硝酸性窒素が少ないと言われるとおり、全体的にそれほど大きな差はなかった。
次にピーマン。自然栽培は450ppm。普通栽培は1100ppmと、倍以上の値が。さらに驚くことに、有機栽培は2800ppm! この結果に限れば、有機の安全神話は崩れ去った格好だ。
次に、味の違いはわかるのか? 編集部で食べ比べ大会を敢行した。
まずゆでたジャガイモ。普通栽培のものには、「味がしない」、「食感がクニャクニャ」と、散々な評価。有機栽培には、「一口で味が濃いのがわかる」、「皮と実の間から風味が漂う!」と評価を得るも、「平坦な味」とする者も。一方、自然栽培は、「雑味がなくおいしい」、「コクのある深い味」、「モチモチしてる」と大人気!
普通栽培のピーマンは、「最初に苦味がきて、トゲトゲしい」、「苦味が強い」など、苦味に関するコメントが目立った。有機栽培は、「苦味が少なく、水分が多くてジューシー!」とおおむね好評。そして自然栽培は、「苦味や甘味が重層的でおいしい」、「生でもイケる!」と人気を博した。
やはり自然栽培が最強なのか? しかしジャガイモ一袋360円、ピーマン一袋325円という価格を伝えると、「高すぎる!」、「いつも生で食べるわけじゃないし、普通の野菜でいい」と、途端に拒否反応が……。おいしさも安全もカネで買う時代、SPA!編集部員の意識の低さが露呈された!?
右:「緑色が濃いほうが、硝酸性窒素を多く含むことが多い」(河名氏)。ゆでると危険性は半減する。
左:食べ比べ中。しかし「野菜より肉が食いたい」という声も……
― 有機野菜の危険な裏事情【3】 ―
この特集の前回記事
ハッシュタグ