更新日:2012年05月20日 13:07
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就職率は60%を切る!? 景気回復しても苦難は続く

Part.4 『就職氷河期の2011年問題』 就職率は60%を切る!? 景気回復しても苦難は続く 昨年3月に卒業した大学生の就職率は60・8%(前年比でマイナス約8%)。東洋経済HRオンライン編集長の田宮寛之氏によれば、’11年の就職率が60%を切ることはほぼ確実、しかも仮に景気回復もその解決策にならないという。 「’11年以降の就職氷河期は、大学生が多すぎること、採用基準の厳格化、外国人採用の増加、この3つが主な理由だからです」 大学生数の増加については、文部科学省の方針が背景にある。 「’92年以降、教育水準の底上げなどを狙い、新規大学の設置がどんどん認可されたんです。しかし、言い方は悪いですが、偏差値の低い大学も増えて学生数も60万人増加。結果的に全体の学力の平均値が下がり、大卒というメリットが薄れてしまったんです」  これにより学生の質は低下、さらに不況のあおりを受けて、企業側は採用基準を厳格化したという。 「また企業の海外進出の戦力として、語学力に長けた外国人留学生を採用する傾向が高まっています。留学生側としても日本企業への就職は魅力的ですから、お互いにニーズがマッチしています。今後、中国人をはじめ外国人の新入社員が増えるのも時間の問題ですね」  これからの就職難は単なる景気の問題と片付けられない、日本の社会構造に関わる問題なのだ。
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「従業員300人未満の企業に限れば求人倍率は4.4倍なので、 学生は中小企業も視野に入れて就活すべき」(田宮氏)とのことだ ― 深刻&爆笑[2011年問題]の真実【4】 ―
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