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震災で[評価だだ下がり/爆上げ]な人々【その4】

震災をメディアはどう伝えたか?

 今回、メディアの震災報道が、受け手から非難を受けるケースも少なくなかった。例えば、防毒マスクの写真と「放射能がくる」とのキャッチを入れた表紙で、「読者の不安を煽っている」と批判を浴びた『AERA』。同誌の連載陣の野田秀樹氏がその姿勢に憤り、連載を打ち切る事件もあった。一方、『AERA』と同じ朝日新聞出版が版元である『週刊朝日』では、「負けないぞ!ニッポン」「奇跡の生還」など、前向きなキャッチを載せ、「同じ版元でも、こうも方向性が違うのか」と話題に。放射線の危険性を伝えることも大事だが、場合によってはパニックを引き起こす可能性もある。これに対し、「メディアは情報の出し方や情報の検証が大事」と語る山本氏。

「例えば、フランス夕刊紙『ル・モンド』は、もともと原発に対して否定的な媒体でした。だから今回の原発騒動にも過激な意見を掲載していたのですが、その記事をろくに検証もせず翻訳して流した国内メディアがいて、それがツイッターに流れてさらに不安が拡大。一方、池上彰さんは、今回の一件でも政府批判をするでもなく、支援を呼び掛けるでもなく、淡々と事態を説明していた。あの主観を交えずに事実を伝える姿勢は、一種の優れた芸風ですね」

 各媒体の主観が、非常時にはマイナスに働くことも多い。平常時はよりセンセーショナルなものを求める傾向にあるが、非常時だからこそ、中立的視点を維持することへの配慮を求められていると自戒の念を持ってここに記したい。

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扇情的なコピーに不快感を示した読者も

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