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震災で[評価だだ下がり/爆上げ]な人々【その5】

震災をきっかけに、企業や団体でも評価に差が

 頼りにならない政府と役人を尻目に評価を上げたのがIT企業。「グーグルはいち早く消息情報サイトを立ち上げるなど、被災者の安否情報提供に貢献した」(46歳・SE)という言葉が表すようにウェブ系企業は軒並み高評価だ。電話などのインフラ壊滅時に、ミクシィやツイッターで安否確認が取れたことが大きいようだ。

 そんななか、通信会社として唯一回線が繋がりやすかったといわれるウィルコムのPHSは、健闘を称えたい。だが、このIT企業賛美の声に「安否確認に役立ったSNSは強さの半面、脆さも出てしまった」と切り込むのが山本氏だ。

「SNSは安否確認ツールとして役に立ちましたが、原発問題が発生するとデマが拡散され、もろ手を挙げて評価はできません。しかし、ワンマン経営者がいるIT企業やユニクロ、ニトリなどが評価を上げた傾向はあります。ワンマン企業はトップが『被災地を支援すべき』と一喝すれば迅速に対応します」

行動に移すのが早かったトップダウン企業

 その言葉が示すように、孫正義率いるソフトバンクは震災直後から1週間、メールを無料にし、震災孤児へ18歳まで無償で携帯電話を契約できることも表明。孫氏の自腹100億円と今年度からの役員報酬全額寄付と桁違いの対応を見せる。

 エンタメ業界では自社トラックとライブ用電源車を貸し出すだけでなく、3日間で延べ39万人を集めたチャリティイベント「マーチングJ」で募金活動を行い、その力を遺憾なく発揮したジャニーズ事務所に高い評価が。「休暇にプライベートで被災地に向かい支援活動をしたカトゥーンの田中聖を見直した」(47歳・営業)など個人活動も評価に繋がったようだ。

 また、今回行ったアンケートで高い支持を得たのが、自衛隊(アップ86%、ダウン0%)と「オペレーション・トモダチ」作戦で尽力した米軍(アップ63%、ダウン1%)だ。「自衛隊の存在がこれほど偉大でありがたいと思ったことはない」(34歳・主婦)や「米軍はさすがの機動力。普天間問題で叩かれていたが最大規模の救出作戦は本当に嬉しい」(47歳・自営)など。

 評価を最も下げたのは推して知るべしの東京電力(アップ3%、ダウン81%)。

 現場で復旧作業にあたる社員には、労いの声も多かったが、「効率第一でコストカットばかり。危機対策もリスク管理もできない最低の電力会社」(31歳・開発)や「社員以上に危険な作業を下請けばかりにさせる」(33歳・主婦)だけでなく、「副社長の他人事みたいな話し方が気にいらない」(46歳・商社)など、評価を通り越した怒りがアンケートからにじみ出た。

 自治体としては、3月31日の閉館から解体まで被災者の受け入れを表明したグランドプリンスホテル赤坂に猪瀬直樹副知事が「都が光熱費を持つ」と発言し、東京都の評価をアップさせた。

※ポイントは、ネットアンケート(対象/全国在住の20~40代・男女100人)で「震災後、印象はどう変わったか」という質問で、「良くなった」から「悪くなった」を引いた数です




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