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【提言9】地域分散型のコミュニティ再生を目指せ!

 16年前の早朝に自宅で家族と共に激震に遭遇したから、阪神間の人々は沈着に助け合うことができた、と先週号の連載で記した田中氏。午後2時46分すぎの今回も、三陸から常磐に掛けての”職住近接”の被災地の集落には地域の絆、家族の絆が根付いていた。それだからこそ、被災者は能動的に機動的に助け合い、今なお劣悪な環境に留め置かれているにもかかわらず、支援に訪れた側が歯痒くなるほどに無欲で純粋なのだ、と語る。

「日本の村落共同体を象徴する駐在所、消防団、郵便局が機能していたのですね。それらに感じられる人間の体温こそ、日本の智慧なのです。税金を投じて建設されるであろう新都市にも、その温もりが根付かなければ、あっと言う間に荒涼とした犯罪スラム都市になってしまうでしょう。その意味でも、遠くに集団疎開を余儀なくされた人々が戻る仮設住宅は、被災した集落や市町村にできる限り隣接する場所に建設されるのが望ましいのです。気仙沼市も南三陸町も、トンネルを抜けて内陸側へわずか10分程度の自治体は被害も皆無に近く、休耕田が点在しています。こうした空間にきめ細かく仮設住宅を建設し、地域分散型のコミュニティ再生を果たせるか否か、政府や行政の智性・勘性・温性が問われています」

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政治”不”主導が続き、被災者の絶望は深まる一方
※写真はイメージです


復興のための田中康夫ビジョン -【10】




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