偽造、接待、裏口…保活激化で広まる「裏ワザ」の噂
―[パパが見た[保活地獄]の阿鼻叫喚]―
待機児童問題が叫ばれて久しいなか、子供を保育園に入れる活動、通称「保活」も激化の一途を辿っている。「なんとか我が子をいい保育園に入れたい……」。そんな思いで各家庭が鎬を削る裏では、壮絶な保活に巻き込まれ、悲惨な目に遭う家族の姿があった!
◆激化の陰で広まる、保活の“裏ワザ”とは?
保活での競争が激しい昨今では、他者より少しでも優位に立とうと、さまざま“裏ワザ”が使用されている。ネットの保活情報掲示板などを覗くと、<就労証明書の偽造はかなり使える>、<泣き落としをしたり嘆願書を出すよりも、ニセ書類が1枚あるほうがよっぽど効果的>などとあった。認可保育園の選考時には、夫婦のポイントが入園可否を左右するのは前述の通り。その際、フルタイム勤務の社員でなければ優先度が低いため、偽造書類を使って<正社員としてフルタイム勤務をしていると偽る>というのだ。
そうしたニーズを受けてか、最近では保活に特化した偽造書類作成を行うアリバイ会社も登場している。電話で問い合わせてみると、「秋から春にかけて、月に十数件ほどの申し込みがあります。実際に存在する会社を利用して書類を作成し、料金は4万円ほどです」(某アリバイ会社)とのことだ。
ある保活激戦区の保育課職員は、「書類内容に不備があった場合には勤務先へ電話確認をします。虚偽の申請をすれば入園内定は取り消されます」と警告する。
ただ、実際には書類偽造で取り消されたケースはあまりないらしく、「やったもん勝ちのような状態になっている」(杉並区在住の母親)という。
◆キャバクラ接待に、嘱託医師の口利きも
書類偽造のほかに、“口利き”で入園を獲得したとの声も聞かれた。
「認可園に落ちて困っていたとき、知り合いの医師に相談したんです。すると、『そんなの俺に任せろよ』と、あっさり言う。というのも、認可園は嘱託の医師をつける規則があるので、『知り合いの医者がソレだから口利きしてやるよ』と。実際、お願いしたら効果ばつぐんで、すんなり空き枠に入れましたよ」(30代・製薬会社勤務)
「親戚づてに区役所の役職付きの人を紹介してもらい、キャバクラで接待したんです。すると、順番待ちをすっ飛ばして入園できた。どのくらい効いたのかはわかりませんが(笑)」(30代・会社員)
許されざる行為なのは確かだが、裏返せば、そうまでしないと入園できない厳しい現状を表している。
― パパが見た[保活地獄]の阿鼻叫喚【6】 ―
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