雑学

今の家賃が下がるかも!?物件情報サイトの意外な活用法

不動産, 住宅, 社会, 豆知識「ずいぶん長く住んだし、そろそろ引っ越したいな……」

 そう思って賃貸情報サイトを巡回していたら、どこかで見たような物件が目に入ってきた。間取り、外観……。どこからどう見てもいま現在住んでいるこの物件だ。

 しかし、ただ一点、家賃だけが大きく違っていた。

 記者が借りている部屋は郊外のマンションの一室。駐車場込み40平米あって8万円程度と郊外ならではのコストパフォーマンスを誇り、日当たりこそ良くないながらもそこそこ気に入ってた物件だ。

 だがしかし、同じマンションの「日当たりのよい区画」の部屋が、なんと3割近く低い賃料で出ていたのだ。

 1万円程度低いなら経年劣化もあるし仕方がないと納得できる。しかし、家賃のみならず管理費までもがいま払っているよりも安くてそれが3万円近いとなると納得がいかぬ。どうにかならないものか? 知り合いの不動産屋に相談してみた。すると……

「一般的には契約書で書かれた賃料を契約期間まで払う義務があるけど、土地や建物の租税負担の変化や、土地建物価格の変動、近隣同種の建物の借賃との乖離が不相当だとされた場合は、借地借家法第32条に基づき契約期間中でも家賃の減額請求ができるよ」との回答。

 なるほど。1万円程度低いくらいならわざわざ声を挙げるのもなんとなく貸主側にも事情もあるだろうし、なにより面倒な店子だと思われても厄介だ。しかし、さすがに自室より格段に日当たりがよい部屋なのに3万円近く安い賃料で募集しているとなると納得行かない。10年以上住んできて家賃滞納もないのに、このデフレ下において賃料値下げは一度もなかったわけだし、しかもなぜか管理費まで安く提示されているとなると自分が払っている分は何なのかと思えてくる。

 摩擦回避世代ゆえにあまり面倒を起こしたくはないなと思いつつ、重い腰を上げてみることにした。

 家賃の減額請求は不動産屋や管理会社ではなく家主に直接行う必要がある。また、減額請求が認められた場合、請求のアクションを起こした日から効力が認められるので、内容証明郵便などで送るのが望ましいという。

 実際に届いてからは大家との交渉になる。

 物件情報サイトの家賃まで下げられれば御の字だが、実際のところ募集している物件はここ数か月空き室のままという部屋。日当たりはいいのだが駅から遠いことが避けられている要因なのだろう。3割以上のダンピングはそのための苦渋の選択だと思われる。なので、こちらもそこまで安い賃料を要求しては交渉が難航する可能性もあるので、「現行家賃より1万5000円下げ、管理費は募集広告と同じ金額に」という条件を提示し、交渉に臨んでみた。一応、これでも請求を拒否された場合、「現在の部屋を解約し、改めて募集されている安い(けど日当たりがいい)部屋に引っ越すことも視野に入れている」と付け加えることを考えておいた(長期的に見れば敷礼引越し代を考えてもこの案のほうが安くなるのは明白)。

 交渉の結果、家主もこちらの提示した条件を承諾。揉めた場合、物件所在地の簡易裁判所に調停を申し立てることになるのだが、そこまで面倒な事態にならずに済んだので一安心。

 めでたく現行家賃よりも値下げされた家賃を勝ち取った次第である。ま、3割やすいほうに引っ越したほうが得だったろうけど、引っ越しが面倒くさいので、こちらもやや譲歩した条件とはいえ自分的には満足である。

 あなたも、引っ越すつもりがなくても賃貸情報サイトを巡回し、自分の住んでいるマンションなどが安い賃料で募集しているのを見つけることができたら、もしかしたら家賃が安くなるかも!? <取材・文/日刊SPA!取材班>




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