雑学

奇跡を起こす格言「外に出かけたら、まず花をひとつ見つけなさい」

自己改造「ねえ、ゴメスさんってライターさんなんでしょ? じゃあさ、今度私、こういう本を出したんだけど、どこかで紹介していただけないかしら?」

 僕が出演する番組『解決!ナイナイアンサー』(日本テレビ系)の収録前、合同の出演者控え室で、ある女性からこうお声をかけられた。僕同様、出演者の一人である「広告界のビッグママ」こと飯野晴子さんだ。今年70歳。マスコミ業界、だけじゃなく人生における“大先輩”からの、たってのお願いごとである。ぜひとも紹介させていただきます! モチロン、どこぞのステマタレントみたいにお金はいただいておりません!!

『解決!ナイナイアンサー』に“クセ者相談員”として出演させていただいて以来、僕の周辺の環境は、ちょっぴりではあるが変わり始めてきている。どう変わり始めてきているのかってえと、僕が直にやりとりをする実働部隊的役割の編集者の平均年齢が20~30代メインになりつつあること。そして、僕の仕事がいまだ若者を対象とするものが大半、などの理由で、これまで僕のまわりにいるのは年下の男女ばかりであったのが、同世代や年上の方々と接する機会が増えてきたのだ。今回、ここでご登場いただく“飯野ママ”もそんな一人である。

『飯野さんって、どうしてそんなに運がいいんですか?』(サンマーク出版/1400円)

 どういった女性なのか簡単に紹介してみると、’43年、東京都の目白で生まれた、いわゆる“お嬢様”でありながら、35歳で離婚後、初めて就職。その後も二度目の離婚を経て、シングルマザーに。仕事と子育ての両立……と、さまざまな苦難を乗り越え、70歳を迎える今も、現役バリバリの“PRプロデューサー”として活躍中、といった元気で美しいご婦人だ。その飯野ママが今年3月に出版した著書がコレ、『飯野さんって、どうしてそんなに運がいいんですか?』(サンマーク出版)である。

「誰でも“運のよさ”を身につけられる法」が満載の本、らしい。ジャンル分けすると、“ビジネス書”に該当するのだろうか。「働く女性に元気をプレゼントするため書いてみた本なの」と、飯野ママは言う。

●日常のなかの「小さなハッピー」をないがしろにしない
●言葉づかいのていねいな人ほど、運がいい
●たとえ5%でも「改善」すれば「解決」につながる
●いい日も悪い日も毎晩、一日の出来事に感謝する
●仕事の楽しみは「人との出会い」のなかに
●「あれもこれも、やってあげたい」のおせっかい根性を持つ
●マナーを守らなければ、何も始まらない
●離れている家族とも頻繁に連絡を取ろう
●受け入れた瞬間から、「老い」は魅力に変わる
●「最高の瞬間」は何度でもやってくる


……と、一部抜粋した小見出しを見てもおわかりのとおり、内容はストレート・ア・ヘッド。とにかく、“奇をてらう”という発想がまったく見受けられない、すべてがストライクゾーンど真ん中……。なんだが、最近の若い成功者が書くエキセントリックなビジネス書にありがちな、世間一般に抱かれている常識を全否定するタイトルで、読者の興味をひきつける手法に辟易している僕としては、さまざまな酸い甘いの経験を味わい尽くしてきたシニアマダムが放る、正攻法でまっとうな“ど直球”を、むしろ受けたい今日この頃なのだ。

 あの、故・大島渚監督によって語られた「シニアの役目は若者に火をつけること」という名言もある。いずれにせよ、図に乗った若造が投げる小器用な“チェンジアップ”よりは、ずっと説得力もあると思うのだが、いかがだろう?

 ちなみに僕も、「試しに……」といえば失礼なんだが、飯野ママに、こんな悩みをぶつけてみた。

「最近、近所のドトールに行ってデイリースポーツを読んでから、また近所の喫茶店に移動して原稿を書く、変わりばえのない毎日が続いているのですが、なにか楽しいことはないのでしょうか?」

 対するママの答えはこうだ。

「外に出かけたら、まず花をひとつ見つけてみなさい」(著書にも掲載)

 実際、やってみた。するとある日、近所の花屋で花を見ていると、店内にキレイなオネエチャンを発見。あまりにキレイで、オマケにエロいファッションだったので、思わず尾行してみると、そのオネエチャンはそこから徒歩2分くらいの、怪しげなマッサージ屋が店舗をかまえているマンションに入って行くではないか。しかも、エレベーターの表示をチェックしてみると、止まったのはそのマッサージ屋がある階!! たまたま偶然、その階に住んでいる、単なる住民かもしれない。でも、僕はもう、そのマッサージ屋に、その子を“確認”しに行ってみることが楽しみで楽しみでしかたない。飯野ママ、ありがとう! 貴女からいただいたアドバイスは、やはり間違ってはいませんでした!! とりあえず、パチンコで勝ったら、そのお金で実行しよう、と心に誓った僕であるが、残念ながら、その“小さな事件”があってから、まだ一度も勝てていないのであった……。 <取材・文/山田ゴメス>

【飯野晴子】
フリーPRプロデューサー。1943年東京都出身。学習院女子中・高等科、学習院大学文学部史学科を卒業し、結婚。35歳で離婚後、広告代理店にて人生で初めての就職を経験する。ふたりの娘を育てながら、中央宣興株式会社に転職後、50歳で株式会社電通EYEに部長職として入社。広告代理店の営業ウーマンとして、女性が広告業界で活躍する素地をつくった。2004年に定年退職後、独立。ホテルからレストラン、化粧品、ウエディング、自動車にいたるまで、数多くのブランドのPRイベントを演出する。ブログ:オールアバウト「潮風のベランダから…」(http://forf.allabout.co.jp/column/haruko-iino/

【山田ゴメス】
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。日刊SPA!ではブログ「50にして未だ不惑に到らず!」(http://nikkan-spa.jp/gomesu)も配信中。現在「解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ系列)に“クセ者相談員”として出演。『クレヨンしんちゃん たのしいお仕事図鑑』(双葉社)も好評発売中!

飯野さんって、どうしてそんなに運がいいんですか?

“広告界のビッグママ”の人生哲学

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