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ホンダが来年発売するEVとPHEVの実験車両に公道試乗してきた!

【パーソナルモビリティ実証実験】 来年初頭に、トヨタがプリウスのPHEV(プラグイン・ハイブリッド)版を300万円以下で発売するようですが、ホンダも負けじと、来年中にEV(電気自動車)とPHEVを発売予定だとか。今回は市販を目指す2台の実験車両に公道で初試乗してきたので、その感想をプリウスαやリーフと比較しながら、ご報告させていただきます 西村直人=文 Text by Nishimura Naoto ホンダは昨年、埼玉県と熊本県での「パーソナルモビリティ実証実験」を発表し、市販済みの電動バイクと電動カートを使った実証実験をスタート。発表当時は、3年以内に市販化としていたが、ここにきて12年には発売しようと、一気にスパートをかけている。今回は、そんなホンダの実験車両2台に試乗してきた。 まず、1台目はPHEV(プラグイン・ハイブリッド)の実証実験車。
インスパイアベースのPHEV

インスパイアベースのPHEV

インサイトやCR-Zに搭載している既存のハイブリッドシステム(駆動アシスト用モーター1個)ではなく、モーターを2個(発電用モーターをプラス)備えた新システムに、これまた新開発の2リッターエンジンを組み合わせたものだ。新システムとはいえ、プリウスのそれに近いシステムで、ボディはインスパイア。トランクは、リチウムイオンバッテリーが占有しているが、システムそのものは省スペースで成立するらしく、2つのモーター制御のカラクリからすると、もっと小さなボディでも十分いけそうだ。バッテリー容量を減らせば300万円以下でも売れるんじゃない? ちなみに、モーターの力だけで走るEVモードは25kmと、プリウスPHEV版の23.4kmよりも、ちょっとだけ長い。 もう1台はEV実証実験車
フィットベースのEV

フィットベースのEV。1台あたり約1億円の製作費だとか

フィットをベースにした車両で、リチウムイオンバッテリーを床下に搭載する。同じくリチウムタイプを積むプリウスαは、バッテリーを前座席の間に縦置きしているけど、こちらは前座席下にガソリンタンクがあるため、そのスペースを有効活用。おかげで車内への張り出しが一切ない。空のエンジンルームには、EVの心臓部であるモーターと制御装置が鎮座するが、これはホンダが誇る燃料電池車FCXクラリティと同型の同軸型駆動モーター。景気よくアクセルを踏み込むと、ギュウィーンとけっこう勇ましい音を奏でたりする。徹底的に音を絞り込んだリーフとは、そもそも考え方が違う。 残念ながら電費の実測値は教えてもらえなかったので、次のように試算してみた。 車載の距離計で確認した試乗ルートは約17kmで、走行可能距離が18km減った。公表されている航続走行距離160kmや東芝製バッテリーの性能などから逆算すると、バッテリー容量は16~18kwh程度と予想。実質電費は8.5~9.5km/kwhぐらいだろう。まあ、リーフよりも、ややいいぐらい? ⇒【後編】に続く EVの「静かな車内」「すぐれた加速性能」はどんだけスゴイのか? https://nikkan-spa.jp/49611
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