日本経済の本格浮上に必要な軌道修正とは?【後編】

安倍政権が発足してから満1年。日経平均株価はリーマン・ショック以前の高値に接近し、日本経済再浮上への期待は強まっている。’14年に日本経済の完全復活はなるのか。カギを握るのは、安倍政権の政策修正なのだが……

◆’14年は4度目の浮上チャンス!日本経済の本格浮上に必要な軌道修正とは?【後編】(政治経済学者 植草一秀氏)⇒【前編】はこちら

 そして、今回の4度目の浮上チャンスである。安倍首相が提示したアベノミクスの第一と第二の矢は、財政金融政策の総動員だ。’13年前半は、その効果で株価の大飛躍が実現したわけだが、過去の教訓を踏まえれば、ここで大事になるのは、何よりも成長軌道の堅持である。

 ’14年の日本経済における最大の警戒要因は、日本財政が史上空前の逆噴射を演じかねないことだ。増税や公共事業の減少効果を考えると、政策の逆噴射規模は16兆円=GDP比3%超になる。

 さらに、米国では金融政策の緩和縮小が秒読み態勢に入り、NYダウの調整が生じる恐れも高まる。

 安倍首相が長期政権実現を狙うには、日本経済再生が必要不可欠の条件だ。久しぶりに明るさが垣間見える新春の日本経済。日本晴れの経済に移行するには、安倍政権による20兆円規模の景気支持政策の策定が不可欠で、その成否が新年吉凶のカギを握る。

日本経済

バブル崩壊後の株価の推移を見ると、浮上チャンスが3度あったことがわかる。そして、今回4度目となる経済復活の機会も超緊縮財政で潰されかねない状況だ

【今週の数字】
’13年5月22日の日経平均株価ザラ場高値
1万5942円
’13年前半はアベノミクス相場が実現し、日経平均株価は8割も急騰。その後の株価は乱高下を続け、いまだ5月高値を更新していない。’14年はこの高値がポイントになる

【選者】植草一秀氏
シンクタンク主席エコノミストなどを経て、現在はスリーネーションズリサーチ(株)代表取締役。ブログは「植草一秀の『知られざる真実』」。近著に『日本経済撃墜-政策逆噴射の恐怖-』(ビジネス社)がある

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