更新日:2017年11月27日 22:04
カーライフ

バブル期の贅沢を再現!大雪で通行止めのなか苗場を目指してみた

六本木でタクシーを止めるため車道に飛び出したとか、みなさんも一度は耳にしたことがある50代のバブル武勇伝。そんな狂乱のバブル期には、金曜夜になると関越自動車道や環状八号線は大渋滞。若者は苗場を目指したんだそうです。そこで今回は、アベノミクスでバブルがきたときの予行演習ということで、バブル期の若者の冬の贅沢を再現してみました! MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu ◆40年ぶりの大雪で通行止めのなかバブルへの復讐のため苗場を目指しました 苗場 巷では、アベノミクスについて「息切れ」だの「賞味期限切れ」だの、他人事のような報道が続いているが、バブルを知る世代にとっちゃ、あきらめられるもんじゃない。アベノミクスは待つものではなく、国民が根性で勝ち取るもの。そのためには楽天的になることが一番! バブル、カムバーック!!  個人的にバブルと言えば、苗場プリンスにお泊りしてスキー&ユーミンのコンサートだ。外はブリザード、僕らはリッチにハピニューイヤー。そんな感じである。  バブル期には、火星に行くより実現困難だったこのプラチナコースを、今こそ実現させてやる。ユーミンのコンサート目指して苗場へスキードライブだ! クルマは、ユーミンがバブル期にCМソングをやってた三菱車。アウトランダーPHEVだ。これでラクラク苗場に向かってやる。これはバブル世代のバブルへの復讐戦である。  バブル期は大渋滞だった関越自動車道や国道17号も、今はスイスイ流れてる。ああ、日本のインフラは失われた20年の間に充実したなあ、ウィンタースポーツ人口も激減したけど。と思ったら、直前に40年ぶりの大雪! 関東甲信越の高速道路は軒並み通行止め、多数のクルマが路上やSAで立ち往生した。思わず渋滞ジャーナリスト魂がうずく。  こんな時こそ、意地でも苗場にたどり着いてやる。前日の段階で、関越と国道17号は通行止め。苗場にクルマで向かった人は、15時間かけて前橋に到達するのが精一杯だったとか。まさに有事だ。  中央道はなんとか開通の見通しだが、東北道⇒磐越道経由でいったん新潟へ出て、そこから関越を戻って湯沢経由で苗場に向かうルートを想定した。まっすぐ行けば170kmだが、このルートだと600km! 緊急時ほど急がば回れなのである。ほら、『私をスキーに連れてって』でも、セリカGT-FOURが志賀から万座へ大迂回したじゃないか!! うーん、バブルっぽいなあ。  ところが当日の朝5時過ぎ、いよいよ出発しようと思ったら、関越が全線開通。我々のバブル復活ドライブを祝って、モーゼが海を割ったように道が開かれてしまいました。無念。バブル期みたいな大渋滞にはまりたかったのに!  それでも一応、今回の雪害の一端をこの目で確かめよう。なにしろクルマは頼りになる四駆+スタッドレスタイヤ、しかもPHEV。たとえ車中に閉じ込められても、100V電源があるから仕事もできる。ガソリンが尽きたらそれまでですが……。  とりあえず、国道17号は雪崩で通行止めのままなので、月夜野インターで降りてみる。「この先全面通行止め」の看板が出現。進むにつれて、除雪された雪が道路の左右に積まれ、ところどころ片側交互通行状態に。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=599501  関東の道路は、豪雪地帯の北陸と違って、道路わきに雪を置くスペースがない。もちろん除雪車も人員も断然少ない。これが混乱に拍車をかけたことがよくわかる。こんな大雪滅多に降らないので仕方ありませんが、今後は立ち往生だけは防ぐべく、早めに通行止め規制を入れ、除雪に全力を注ぐべきだろう。 ⇒【後編】に続く(https://nikkan-spa.jp/599492)
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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