「日本版ネオナチ」記事巡る“次世代vs.共産”の場外乱闘戦が熱すぎる
「自民党一人勝ち」の空気が広がるなか、次世代の党と日本共産党の“場外乱闘戦”とも言うべきつばぜり合いが激化している。そもそもの発端は、選挙公示前の12月2日付で『しんぶん赤旗』がネット配信した「次世代の党公約『日本版ネオナチ』むきだし」と題した記事で、いわゆる「河野談話」の取り消しを訴えていた山田宏幹事長の名前を引き合いに出し、「歴史偽造の急先鋒=『日本版ネオナチ』としての本性をむき出しにした」と痛烈に批判。ほかにも、「特異な歴史観が際立っている」「時代逆行の公約」「安倍政権の『戦争する国づくり』を支援している」「妄言を繰り広げ極右勢力にとりいろうとしている」などと、執拗なまでに攻撃的な見解を書き連ねているのだ。
これに業を煮やした次世代の党側も12月9日に急遽会見を開き、山田幹事長が「(ネオナチと)レッテル貼りをして自分たちを際立たせる卑劣な手法にほかならない。歴史偽造の急先鋒であったのは日本共産党のほうだ」と厳しく反論した。
従軍慰安婦問題を巡っては、朝日新聞が過去の「捏造記事」を取り消すなど社長が引責辞任する事態となったが、『しんぶん赤旗』も日曜版10月5日号で、済州島で慰安婦狩りをしたという吉田証言を紹介した過去の記事を取り消している。
この日、次世代の党は共産党の山下芳生書記局長に抗議し公開討論会の開催を申し入れたというが、山下氏は「赤旗の記事なので赤旗が対応する」と回答。山田氏「赤旗は日本共産党の発行している党の機関紙。共産党の公式ホームページにも赤旗の記事が書かれており答えられないのはおかしい」と声を荒げる事態となっている。
この場外戦、選挙が終わったあともしばらく続きそうな気配だ。<取材・文/山崎 元(本誌)>
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ