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会社の理不尽なルールにはどう対応すべきか?

昭和39年の東京オリンピックから50年、今や「クールジャパン」を声高に喧伝する国へと成長を遂げた日本で、驚くべき前時代的な因習がまかり通っている企業はまだまだあった……。毎朝の社歌斉唱、文具は自費購入、上司がデジタルに疎く報告はすべて紙……etc. SPA!ではこれまで時代錯誤な社内ルールの数々を紹介してきた。ほとほと愛想が尽きたとなれば、辞表を叩き付けられたら溜飲も下がるというものだが、なかなかそうもいかないのが現実だ。

◆相手に合わせるのも仕事のうち。“オヤジ遺産”への優しさを!

納得できない会社の理不尽なルール コラムニストの石原壮一郎氏も、「納得できない理不尽なルールというのは、どこの会社にもあるものです。青い鳥を求めて彷徨いだしたら、際限のない苦労を背負い込むだけ。辞めるほどの覚悟があるなら、自ら変える努力をするか、あるいは楽しんじゃったほうがいい」と助言する。

 では、具体的に何ができるのか?

「例えば、備品の支給がないというのなら、“ボールペンアンバサダー”として立ち上がり、会費制の共同購入グループをつくるというのはどうでしょう。ど~でもいいことでリーダーシップが発揮でき、その実績をもって、会社に『この程度の負担と引き換えに社員のモチベーションを上げられる』という話ができる」

 納得できないルールが温存されてきた理由はさまざまだろうが、“慣習”として惰性で続けられてきたという可能性もある。それを気づかせるのは「手柄になる」というわけだ。ただし、自ら立ち上がると決めたとき、注意すべきことがある。

「上司や担当者を追いつめるなど、悪者をつくってはダメ。いきなり本当のことを言われると、人は怒りだすもの。“図星はついてはいけない”というのは重要な大人のマナーです」

 そもそも今、「つべこべ言わずに黙ってやれ」とか「仕方ない」とか言っているおっさん上司にしたって、かつては、会社にはびこる旧態依然としたルールに疑問を抱いていたはず。それを温存させてきた戦犯と言えなくもないが、石原氏は「今となっては彼らにも事情がある」とも。

「50歳を超え、定年も見えてきた人が、変革による会社の利益より、わが身の保身、前例を踏襲することを選ぶのは仕方のないこと。そう勝手に好意的に解釈してあげると、少しは優しくなれるのではないでしょうか。職場の頭の固いおじさんたちを、“オヤジ遺産”として、その趣を楽しむ。相手の考えや性格に合わせるのも仕事のうちですから。攻略していく醍醐味を味わいましょう」

 また、考えてみれば、FAXだって、30年前は最先端機器。「これが今の常識」というものも、テクノロジーの変化により5年後には、時代遅れになっていることもあるわけで。

「そうなったとき、ともすれば、今度は自分が『古い』とせせら笑われる立場になるわけです。今のうちから上の世代を見て、わからないことの聞き方などスマートな対処法をこっそり学んでおくのも大切です」

 残念ながら、人は立場によって変わるもので、人や世代が入れ替われば、自然と会社が変わる、というものではない。30~40代の中間管理職。悪しき伝統の継承者となるか、イノベーターとなるか。その瀬戸際にいるのかも、しれない。

【石原壮一郎氏】
1963年、三重県生まれ。コラムニスト、伊勢うどん大使。『食べるパワースポット[伊勢うどん]全国制覇への道』(扶桑社)、『大人のお金力』(平凡社)、『昭和だョ!全員集合』(新潮社)など著作多数

取材・文/鈴木靖子 田山奈津子 藤村はるな 松本祐貴
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