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障がい者のセックス初体験を撮影! 問題の発禁AVが劇場公開

左からV&Rの安達かおる監督、映画監督の佐々木誠氏、特定非営利活動法人ノアール理事長の熊篠慶彦氏

「障がい者が出演しているから」という理由で発禁、惜しくもお蔵入りになったというAV作品『ハンディキャップをぶっとばせ!~ぼくたちの初体験~』の先行トーク付上映会が8月7日、渋谷のアップリンクで開催された。なんと、このAVは、障がい者である3人の若者の童貞喪失体験を追った甘酸っぱいドキュメンタリーでもあるのだが、制作された約20年前当時は、障がい者が出演すること自体がタブーとされ、ビデ倫が審査拒否したといういわくつきの作品だ。この作品を手がけたのは、ドキュメントAVの鬼才と呼ばれるV&Rの安達かおる監督。そんな幻の発禁AVが本邦初公開となるだけとあって、この日は多くの観客が殺到! たちまち劇場は、満員御礼でソールドアウトとなった。

 では、さっそく、その作品の一部をご紹介しよう。

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 この作品では、溢れんばかりの性に対する好奇心を持つ3人の若者が登場する。彼らに共通するのは、童貞で障がい者であるということだ。一人目に登場するのは、右手と右足が不自由な若槻さん。若槻さんにとって、AVメーカーとは、ズバリ、セックスができる場所で、性の駆け込み寺のような憧れの存在だったらしい。小学校、中学校でイジメに遭い、養護学校時代は、性の話をすると非難されてきたという若槻さんは、「色んなことにチャレンジしたい」と、好奇心旺盛だ。

 肝心のセックスシーンだが、「彼は手が不自由なため、一番オーソドックスな体位である正常位ができないなど、ハラハラドキドキさせられた」の安達監督の率直なナレーションにハッとさせられる。健常者が当たり前のようにこなす体位も、若槻さんには難しいということに気づかされる。

 まず、お相手の女優が、若槻さんに全裸で自分の体の仕組みを解説する。

「このへんが、男の人のアレを入れるところで、その上がおしっこするところ。その上が敏感な場所で、クリトリス。そこを舐められたりすると、一番感じるから」

 そして若槻さんをクンニの場所を導いていく。若槻さんのクンニによって、「気持ちいい……」と身悶える女優。

 初めて触れる女体に戸惑いを見せる若槻さんは、さすがにこの状況で、性器を勃起させるのは難しいようだ。しかし女優は、若槻さんを全く焦らせる気配はない。

「膣に入れるんだけど、難しいよね。入れてみようか。このへんかな? 今、避妊のリングを入れたけど、なるべくイキそうなときにイくっていって、お腹の上に出してほしいんだ。もう少し(性器を)元気良くしましょう!」

 ここで2人の間には親愛の笑みがこぼれる。そして、若槻さんは、女優にフェラチオをされたのちに、騎乗位で童貞を喪失していった。それは、初めてセックスする恋人同士のようで、微笑ましかった。

 健常者や障がい者のわけ隔てなく、様々な性癖を持つ人が世の中にはいる。3人目の登場人物である、視覚障がい者の佐藤さんがそうだ。彼は真性のMで、いじめられたいという願望を叶えるために、V&Rに応募。ついに彼の長年の願望が現実となる日がやってきた。女王様に顔面を無数にビンタされ、いじめられる佐藤さん。一見、痛々しく思えてしまうが、それこそが彼が待ち望んだ“初体験”なのだ。しまいには念願だったさらにディープなSMプレイ(スカトロ)までをも実現してしまう! 佐藤さんは、「これで当初の欲求が満たされました」と嬉しそうだ。全てのプレイを終えた彼の満ち足りた笑顔が、今も脳裏に焼きついて離れない。

 この作品の制作を通じて、障がいを持つ人を性から遠ざける教育に改めて疑問を感じたと語る安達監督。上映後には、特定非営利活動法人ノアール理事長の熊篠慶彦氏や、映画監督の佐々木誠氏とのトークセッションも行われた。観客との質疑応答では「ITの技術の進歩により昔に比べて障がい者が性にアクセスしやすくなったのでは」との質問に、熊篠さんは「技術革新のスピードに障がい者用の技術が追い付けていない面もあり、必ずしもメリットばかりとは言えない」と返答するなど濃い議論が交わされた。

<取材・文/菅野久美子 写真・Isao Nishi>




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