“世界一気持ち悪い男”が、女性の熱視線を独占する方法を伝授
世界で一番気持ち悪い男。もはや褒め言葉なのかどうかもわからないその称号を手にした日本人がいる。
モテないことを逆手に取り、実在しない想像上の彼女との妄想写真を日々ネットにアップし続けていた男がいた。海外でユニークな写真家として人気に火がつくと、国外のマスコミから取材が殺到。イギリスのガーディアン紙からは「世界で一番気持ち悪い男」にも選ばれる。それがこれから紹介する地主恵亮氏だ。
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海外での評判が逆輸入されると、日本のマスコミが飛びついた。そして、架空の恋愛小説『妄想彼女』(鉄人社)を上梓。本はネットを中心に話題となり、スマッシュヒットを記録した。その後、広瀬アリス主演でフジテレビでドラマ化されたことも記憶に新しい。
『妄想彼女』の中では、ユキという名の黒髪の彼女との、恋愛、結婚、そして子育てまでを仮想体験した地主氏。本のヒットで自身は一躍ネット上の有名人となったが、同時に虚しさも感じていたという。
「本当の彼女が欲しい」
妄想彼女に満足していたはずの氏は、当たり前の欲求に襲われてしまったのだ。だが、リアルの世界ではまったくモテなかった。どうやったら女性からモテるのかを寝食を惜しんで考えた。その結果、女性から熱い視線を一身に浴びる、画期的な方法を見つけたというのだ。そんな地主氏を直撃した。
――さっそくですが、どうすればモテるのか教えて下さい。
「わかりました。私は優しい人間なんです。女性はお金が好きですよね(キッパリ)。そこで、写真をみてください。どうです? お金持ちに見えるでしょう」
(「見えない」という記者の発言を遮るように)
「ポイントはバスローブです。六本木ヒルズをこの格好で歩くことによってお金持ちにみえるんです」
どうやらお金持ちに見えれば、モテると言いたいらしい。実際にはお金がなくても、お金持ちにさえ見えればモテる、と氏は力説する。随分飛躍した発想にも思えるのだが。
「好きな人のタイプを聞かれたら、男女問わず『性格がいい人』『優しい人』と口をそろえますよね。ただし言葉を額面通りに受け取ってはダメなんです。『性格がいい人』とは『カッコよくてお金を持っている人』という意味であり、『優しい人』は『カッコよくてお金を持っている人』という意味なのです。お茶漬けを出されたら『帰れ』のサインのように、『性格がいい』と言われたら、『カッコよくてお金を持っている人』と理解しなければならないのです」
――だからお金持ちだと嘘をつく?
「嘘ではありません。演出だと思ってください」
――実際にこの写真をネットにアップしたらモテたのでしょうか?
「男性ファンが増えました」
彼の意識の底に常にあるもの。それは、リア充への反骨心なのかもしれない。俺の人生はこんなに充実しているんだ、というSNSへの投稿。それに対する「いいね!」のお追従。人は見た目が9割、とは10年前の大ヒット本だが、外見とスペックを粉飾して、SNSに投稿すれば、人の関心を買うことは容易いと、氏は警鐘を鳴らしているのではないだろうか。
――地主さんのパフォーマンスは、現代のSNS社会へのアンチテーゼと言えますね。
「違います。そんなに難しいことは考えていません」
ただ、氏はこう続けた。
「マイナスばかりの人生経験は、時に武器になります。だから、自分の未来を悲観することはありません」
金持ち? バスローブさえあればなれる。そう言い切ってしまえば、人生はハッピーになる。
「人生は自分の発想次第で、いくらでも楽しくできるのです」
世界一気持ち悪い男は、世界一前向きな男でもあったのだ。
次回は、生活に余裕のある人の週末の過ごし方の代名詞、スローライフを簡単に実現しちゃいます。
<取材・文/キンマサタカ>
『インスタントリア充 人生に「いいね!」をつける21の方法』 地主恵亮著/扶桑社刊 |
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