蛭子能収のシロウト娘観察日記
今どき素人娘の価値観を、これまた己の価値観だけで、バッタバッタとなぎ倒す! 蛭子能収の連載コラムついに7回目! いつまで続く!?
――世間にどれだけのファンがいるのか分かりませんが、そこそこ話題になっているらしい蛭子能収の連載コラム第7回目が始まりました。
蛭子:どうも、漫画家の蛭子能収です。ちょっとキミ、どんどん口が悪くなってきてない? 一応、年長者なんだから気をつけたほうが良いよ。
――それだけ蛭子さんが、親しみやすいキャラだってことです。
蛭子:そうなの? だったらいいや。
――そういえば、松岡修造さんの真似をして、蛭子さんも今年の日めくりカレンダーを発売してましたよね? 売れ行きはどうでした?
蛭子:さあ、まだ印税が入ってないからなあ。でも、オレの老後の生活費と競艇資金のために、ぜひみなさんも買ってください。ちなみに、路線バスの旅の映画もこの春に公開されますんでよろしくお願いします。エヘヘヘ。
――パワフルで金の匂いに敏感なおじいちゃんだなあ。ところで、今回はどんな素人娘の価値観をぶった斬っていくんでしょうか?
蛭子:今回のテーマは“未来予想図”です。
――ドリカムっぽく言ってますけど、要は若い女の子の夢についてですね?
蛭子:はい。突っ込みどころのある夢を持ったコがいました。
――例えばどんな夢でしょうか、教えてください。
蛭子:複数あった夢が「女子アナ」と「歌手」でしたね。たしかにビジュアルがまあまあで学歴があったり、歌唱力もそこそこだと、そういった夢を見ちゃうんだと思います。
――現実的に考えて、可能性は薄いということですか?
蛭子:いや、そんなことはないんですよ。ただ、芸能界でプロとして活躍している人をたくさん見ているオレからすると、努力が足りているのか疑問に感じました。プロでやってる人は何かひとつだけでも、その技術にひたすら磨きをかけてますよ。持って生まれた才能だけじゃないんです。
――おっ、今回はけっこうまともな意見ですね。
蛭子:夢を持つのは良いことです。でも、大事なのはそこに向けてどれだけ努力するかでしょう。あと、ちょっと方向性おかしくないかなって夢を持ったコもいました。
――ほう、どんな夢ですか?
蛭子:「テレビで食レポするのが夢」だっていうコ。そこが最終目的地って、ちょっとおかしくないかなあ。いや、別に食レポをバカにしてるわけじゃないですよ。実際にやってみると難しいですから。でも、なんだかなあと思って。
――蛭子さんも食レポでは苦労されてるみたいですもんね。
蛭子:そうそう。心にもないことをベラベラと……あっ、ウソです。どの料理も美味しいんですけど、オレは苦手な食材がけっこうあるからさ。あとはコメントのバリエーションもそんなに持ってないんで。
――じゃあ、食レポするのも立派な夢だということで?
蛭子:う~ん、そういうことにしておきましょうか。でも、素人娘たちにこれだけは言いたい。プロはみんなが思っている以上に努力しています。だから、本気で目指すんだったら、それ相応の覚悟を持つべきです!
――いつになく真面目! 蛭子さんも、本業の漫画には、人並みならぬ努力を重ねているということですね。
蛭子:う~ん、それは持って生まれた才能だけ。
今回、蛭子さんの話した素人娘のエピソードは、web番組『
シロウト女子のえびす裁判!』でご覧いただけます。68歳にして初めて蛭子さんがMCを務めた番組なので、ぜひチェックして笑ってあげてください。
<蛭子能収プロフィール>
1947年10月21日、長崎県生まれ。高校卒業後に上京し、看板屋・ちり紙交換・ダスキンのセールスマンなどの職を経て、1973年に漫画家デビュー。俳優やタレントとしても活躍中。