更新日:2017年11月14日 18:04
スポーツ

東京五輪正式種目に追加で注目!密かに加熱する3×3ブーム

~今から始める2020年東京五輪“観戦穴場競技”探訪 第53回~  フモフモ編集長と申します。僕は普段、スポーツ観戦記をつづった「スポーツ見るもの語る者~フモフモコラム」というブログを運営しているスポーツ好きブロガーです。2012年のロンドン五輪の際には『自由すぎるオリンピック観戦術』なる著書を刊行するなど、知っている人は知っている(※知らない人は知らない)存在です。今回は日刊SPA!にお邪魔しまして、新たなスポーツ観戦の旅に出ることにしました。

3人制バスケ「3×3」は本当に盛り上がっているのか?

 2020年東京五輪での現地観戦を見据えて、各競技を視察し、不人気そうなもの、チケットが取りやすそうなもの、不人気のわりに面白いものを探している本稿ですが、今回は完全に見込み違いを起こしてしまいました。  わざわざ見に行かなくてもサッカーだの体操だのバレーボールだのといったメジャー競技は人気があるに決まっているので、当然本稿でも改めての現地視察はしていません。しかし、ちょっとした気の迷いというか、ワンチャンあるんじゃないかと思って、やらかしてしまったのです。  今回、視察に赴きましたのはバスケットボール競技の追加種目として東京五輪で採用されることになった「3×3」という種目です。こちらは簡単に言いますと、半分のサイズのコートで行なわれる3対3のバスケ。以前は「3on3」と呼んだものが、呼び方も含めてちょっとカッコよく、若者を意識した感じにアップデートされたものです。  すでに日本では、3×3バスケのプロリーグが発足しており、日本一を決める大会も行なわれているとのこと。それを見ましたらば、日本におけるこの種目の人気ぶりなどが一目瞭然であろうと。そんなことで六本木ヒルズにて行なわれた、日本一を決める決勝大会へと足を運んだのですが……

コートを取り囲むたくさんの人

立ち見を厭わず、階段の上にまであふれる人

 むむ、何かいきなり盛り上がっています。コチラのイベントは六本木ヒルズのオープンなイベントスペースで行なわれており、来訪者は無料観戦ができるものでした。それだと 「無料だから多いんでしょ」  というイメージを持たれるかもしれませんが、穴場競技のほとんどは「そもそも無料」です。無料にも関わらずロクにお客が来ないのが、本格的穴場なのです。  しかし、このイベントは人通りの多い場所での無料イベントという有利な点を差し引いても、来場者がものすごく多い。逆に、無料イベントなのにより良席を求めて「グッズ購入者だけが座れるコートサイド席」を我先にと争って求めていくのです。  そして、人の立ち止まる割合、そこに滞在しつづける割合がものすごく高い。僕もなるべく最前列へと移動するために前の人が帰るのをずっと待っているわけですが、なかなか先客が帰らないのです。午前中の第1試合のときに見かけたカップルが、夕方過ぎの決勝戦までずっと立ち見で見ていたりするケースも。  さらに驚いたのが、プロリーグということもあってか、この競技にはすでに「サポーター文化」というものが生まれているのです。いや、バスケなのでブースターと言うべきでしょうか。ブースターたちはチームカラーのTシャツに身を包み、グッズを身につけ、まさに応援をするためにココに集っていたのです。

渋谷区を拠点とするチームDIME.EXEはたくさんのブースターが緑のシャツに身を包んで観戦

チーム名にもなっているスポーツバー「DIME」さんは会場にブースも設置

応援を盛り上げ、ファンを獲得しようとウチワやミネラルウォーターなどを配布

 渋谷から六本木という距離感もあって、緑のDIME.EXEブースターの存在感は大きいものでしたが、ほかにも立川から参加したチーム「DICE.EXE」や、栃木から参加したBリーグでもおなじみのリンク栃木ブレックスの3×3版チーム「ブレックス.EXE」など、多くのチームがブースターとともに盛り上がっています。  この決勝大会には全国から8つのチームが参加していたわけですが、リーグ戦そのものは全国を3つのカンファレンスにわけ、合計で18チームで争っているとのこと。8チームでもこんなにぎわった感じなのに、全部で18チームもある。そのひとつひとつに熱いブースターがいるとしたら、そこそこの数の「3×3見たい勢」がすでにいるということじゃないですか。  コートの周りを埋め尽くす「3×3」ブースターの熱気を目の当たりにしたフモフモ編集長。次回、「東京五輪観戦の穴場競技を探す」という連載の目的からかけ離れた会場の盛り上がりはさらにヒートアップして…… nextpage
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