更新日:2022年10月24日 00:56
仕事

「仕事が遅い」と叱られる29歳会社員の悩み…解決策は?

【佐藤優のインテリジェンス人生相談】 “外務省のラスプーチン“と呼ばれた諜報のプロが、その経験をもとに、読者の悩みに答える! time◆上手な時間の使い方を教えてください 鎌倉住みたい(ペンネーム) 会社員 男性 29歳  私は何をするのも遅い。「時間の使い方が下手」と言われます。しかし、どうすればいいのか?と聞いてみても、「優先順位をつけて仕事をしろ」としか言われません。  それぐらいのことは、すでにやっていて、1時間以内に終えないといけない仕事、夕方までにやらなくてはいけないこと、夜までにやることと、仕分けてみるのですが、そのとおりにできません。  仕事のセンスの問題でしょうか? 集中力の問題でしょうか? 上手な時間の使い方とは何なのか知りたいです。 ◆佐藤優の回答  時間は伸び縮みすることを理解しておきましょう。アインシュタインの特殊相対性理論の考え方がわかりやすいです。 =============== 「速く走っている慣性系」と「遅く走っている慣性系(静止も含む)」とを比べた場合、遅く走っている慣性系から速く走っている慣性系を見ると、速く走っている慣性系内のすべて(時間、空間、人間、物体)は、ことごとく進行方向に縮みます(「縮んで見える」のではなく、実際に縮む!)。  物体が縮むのはともかく、時間が縮むとはどういうことでしょうか?  時間間隔が実際に縮むのです。これは、時間が遅く進むことを意味します。つまり、速度の異なる座標系間では、時間間隔が異なるのです。  複数の新幹線が同一方向に、それぞれ異なった一定速度で走っている場合を考えてみましょう。このとき、各新幹線内の1秒間は、どれも違う1秒間です。互いに速度が異なる座標系だからです。  時間と空間がそれぞれ、どのくらい縮むかは各新幹線の速度に依存し、速度が大きいほど縮む度合いも大きくなります。  ただし、同時に起こるこの「時間と空間(すなわち時空)の縮み」は、どの新幹線の速度も光速の20~60%と相当に高速度でなければ顕著には現れません。  しかし、素粒子物理学の実験ではハッキリと観測される事実であり、同時に起こる時間と空間の縮みは実際に起こります〉山田克哉著『時空のからくり』25頁) ===============  人間の心理としても、同じ1時間が長く感じることと短く感じることがあります。嫌な上司や取引先の人たちといるときは時間がとても長く感じます。  それに対して、親しい友人と居酒屋に行ったときは、それこそ飛ぶように時間が流れていきます。
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時間が伸び縮みする理由を知る
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’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数

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