更新日:2022年11月20日 10:38
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「何でミスしたの?」と会議室でネチネチ1時間…支配型サイコパスの被害者たち

支配 座間市の9遺体事件後、目にする機会の多い「サイコパス」という言葉。精神医学の世界ではすでにサイコパスとは呼ばず「反社会性パーソナリティ障害」と呼ぶが、規則や社会のルールを守ろうとせず、他人を傷つけても自分を正当化するといった特徴を持つ障害のことである。

人たらしで若者を洗脳。二束三文で使い捨てに

 サイコパスとして連想されやすい行動パターンのひとつが支配型。家族を乗っ取って支配下に置き、お互いを攻撃させるといった事件には、サイコパス的な要素が窺える。そこまで過激にならなくとも、こういった事例は枚挙に暇がない。 「Iは40代で小さな居酒屋の店主なのですが、これが人たらしで実にたちが悪いヤツなんです」  こう被害経験を告白するのは20代のフリーライターEさんだ。 「とにかく若いコに取り入るのがうまいんです。深夜に一人で来させ、仕事の悩みを聞くふりをして心を掴む。うまく誘導して自分の請け負っているタウン系フリーペーパーの激安仕事をタダ同然でやらせるんです。『成功している人はみんなこうやって苦労しているんだ』みたいなことを言われて、つい納得してしまうんですよね」  実はEさんも過酷なタダ働きに身をやつした一人。少しでも疑問を抱くと、「必ず人が見ている。これをキッカケに売れるようになるから大丈夫」と説得された。 「ある意味カリスマ性があるので、従ってしまうんです。でも、それが延々と続いて雀の涙ほどのギャラも振り込まれなくなる。さすがにおかしいと思って問い詰めたら逃亡し、SNSもすべて更新停止。周りに話すと、僕のような被害者が7~8人出てきました(苦笑)」  サイコパスの支配下に置かれてしまった典型例と言えそうだ。
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強権を使って他者を支配する例も
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