更新日:2018年09月11日 20:32
ライフ

猛暑の中、ホームレスの「炊き出し」に密着してみた

炊き出しのみで1日生活できるのか?

ドケチ節約甲子園 一向に上がらない給料、増え続ける税負担。終身雇用も崩壊し、気を抜けばいつ路頭に迷うかもしれない世の中だ。そこで、もしものときのために「衣・食・住」すべてを0円で揃える究極の生活をシュミレーション――。今回は「食」編。食費節約の究極は“タダ飯”。その代表格が“炊き出し”だろう。 「実際に、炊き出しはホームレスや貧困層の強い味方です。並びさえすれば、誰でも食料をもらえます」  そう語るのはホームレスを多数取材してきたライターの村田らむ氏だ。ネットで調べてみると、都内では主に教会や市民団体が炊き出しを行っているようだ。  取材当日の朝、まず向かったのは東京・山谷。毎日炊き出しを行っている某教会の前には朝8時前すでに行列ができていた。 「あの……ここに並べば炊き出しもらえるんですか?」 「あん? そうだよ。兄ちゃん若いのに大変だね!」  歯がほとんどないおじいさんとそんな会話を交わしながら観察を開始。9時になり教会内に案内されると有無を言わさず眼前の机に直置きでパン7個、バナナ2本、かなり薄めのホットコーヒーが配られ始めた。想像以上の物量に驚く。皆その場でがっつくのかと思いきや……誰もその場で手をつけようとはせず、持参したビニール袋にパンを詰めていく。確かにこれだけの量があれば、一日分の食料になりそうだ。
山谷での炊き出し

山谷での炊き出しはパン・バナナ2本・ホットコーヒー

 次は上野公園へ移動。昼から炊き出しが行われているという情報を仕入れていたが、園内を歩けど炊き出しには遭遇せず……。 「ホームレスの数は減少傾向にあり、各地の炊き出しの規模も年々小さくなっていますね」  そんな前出の村田氏の言葉を思い出す。
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都庁ではカレーの炊き出しが
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