どっちが幸せ? 郊外の一戸建て vs 都心部の中古マンション
年収400万円vs年収600万円ではどちらが幸せか――。
単純にお金だけを比較すると、手取り月収で約10万円(ボーナス3か月分で算出)の差があり、年収600万円のほうが幸せということになる。しかし、この年収200万円差を埋めるためにはさまざまな労苦を背負い、幸福度を下げなければならないケースも。
そこで35~45歳のサラリーマン男性300人にアンケートを実施。年収200万円差を埋める幸せの条件とは?
<どっちが幸せ? 35~45歳のサラリーマン男性300人アンケート>
●郊外 一戸建てのほうが幸せ 61%
1位 一戸建てが理想
2位 休日が楽しそう
3位 マンションは嫌
●都心部 中古マンションのほうが幸せ 39%
1位 通勤時間が短いから
2位 収入は多いほうが◎
3位 マンションで十分
郊外に夢の一戸建てマイホームを購入したが、通勤時間は1時間半。座れるのが唯一の救いな年収400万円男。一方で、中古マンションながら、満員電車での通勤時間は30分という年収600万円男。いったいどっちが幸せなのか。
アンケートでは、61%が年収400万円の郊外一戸建てを支持し、お金と時間には代え難い一戸建てへの夢を持つ人の多さが窺い知れた。これについて精神科医の福間詳氏は「仕事とプライベート、本人がどちらをベースに考えるかで幸福度も変わる」と話す。
「プライベート優先なら郊外一戸建て。田舎のほうが近所付き合いも濃密で、仕事以外のコミュニティもあります。実際、郊外に行くほどストレスのコントロールがうまい人の割合が多く、メンタルクリニックも都会ほどありません」
住宅ジャーナリストの榊淳司氏も郊外一戸建て暮らしのメリットを次のように説く。
「子供がまだ小さい場合、広い公園があって自然も適度に残っている郊外はのびのびと暮らすことができ、育児には最適の環境。まだ昭和的な考えが大半の日本では一戸建てを“自分の城”と考え、幸せに感じる人も多い」
しかし一方、東京駅を起点に通勤1時間半の不動産価値を考えると、単純に郊外一戸建ての勝利とは言い難い。
「東京から通勤90分エリアの郊外一戸建てとなると木更津や熊谷。そうなると、20年後ほぼ間違いなく資産価値がゼロです。売れても郊外の土地ではたかが知れており、もっと生活に便利な場所を終の棲み家として移り住むならローンを新たに組む必要がある。
その点、都心30分圏内の松戸や浦和あたりで、駅から徒歩圏内の中古マンションなら20年後でも1300万円程度で売れる可能性があります」(榊氏)
年収400万円・郊外 一戸建てvs都心部 中古マンション・年収600万円
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