「パパ活」というものにショックを受けています。56歳男性の悩み
― 連載「佐藤優のインテリジェンス人生相談」―
“外務省のラスプーチン”と呼ばれた諜報のプロが、その経験をもとに、読者の悩みに答える!
★相談者★老害(ペンネーム) 会社役員 男性 56歳
私は「パパ活」というものがあると知り、ショックを受けております。友人がお金を払って若い女性と食事をしたことがあると自慢気に話していたのを見て(友人は同い年で、バツ1子ナシ)、世も末だなと。
私も一時は高級クラブに接待で通ったことがありましたが、あのような店はその道のプロの女性とお金を払って疑似恋愛を楽しむところと認識しておりました。しかし、今はどんな女性でも男性と金銭の授受を伴う食事ができるようなのです。体の関係を必ずしも伴わないため、アルバイト感覚の人も少なくないと聞きました(つまり、貧困問題とは関係ないと友人は語っていました)。
男性と食事をするだけでお金がもらえるのが当たり前になれば、人間関係は希薄化し、家族という概念さえ崩壊しかねないと感じております。佐藤さんは「パパ活」について、どうお考えでしょうか?
◆佐藤優の回答
若い女性が、年上男性との会食などをすることで現金を得ることを「パパ活」という。表面的に見ると、性的接触を含まない援助交際のように見えます。援助交際は売買春の一類型ですが、パパ活にはそれよりも深刻な問題が潜んでいるように思えます。パパ活を理解するためには、それと似た「ママ活」について考察する必要があります。
ママ活とは、若い男性が年上女性との会食などで現金を得るビジネスです。私は、大学や高校で教えていますが、高校生や大学生で母親が大好きな男子がとても多いです。母親と手を繫いでいる男子も時々います。また、高校生の母親から私は「息子が遠くの大学に通って下宿するのが嫌だ」という相談を受けたことが何度かあります。「そうしていると息子さんは結婚しないプロの独身になりますよ」と私が言うと、母親は「それは困るので、私が、息子の嫁を見つける」と答えます。
大学生でも「お母さんのような人と結婚したい」と言うような男子学生が少なからずいます。さすがに自分の母親と性的関係を持つのはヤバイと思っているので近親相姦の可能性はないと思いますが、見ていて心配になることがあります。ママ活で、おそらく年上女性は、自分の息子とこういうふうに遊べたらよいのだと思っているのでしょう。
「パパ活」というものにショックを受けています
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’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数
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