最恐暴力団「工藤会」の現状――勢力半減に、小倉市民の複雑な声
―[最恐暴力団[工藤會]の今]―
’14年の「頂上作戦」後、幹部が軒並み収監され、虫の息と伝えられた暴力団・工藤會。しかし昨年6月に「夜回り」を敢行し、その存在をアピール、街に衝撃が走った。背景には何があるのか? 北九州市・小倉に飛んだ。
福岡県北九州市、小倉の街に本部を置く工藤會は、記事最後の年表にもあるように、警察や行政といった巨大な相手に平気で食って掛かる好戦的なヤクザとして知られる。5つの指定暴力団が本拠を置き、“修羅の国”とも揶揄される福岡県にあって、一目置かれる存在だった。
だが、次第に攻撃の矛先が一般人にまで向けられるようになると、福岡県警としても野放しできない状況に。’12年の改正暴対法により、国内唯一の「特定危険指定暴力団」に指定されると、工藤會への取り締まりは強化された。’14年に野村悟総裁、田上文雄会長、菊池啓吾理事長のトップ3が逮捕され、現在に至るまで300人もの逮捕者が出ている。福岡県警の発表によれば、昨年末時点の工藤會の勢力は、過去最少の570人にまで落ち込み、ピーク時の約半数となっているという。
さらに市側も手を緩めることなく、固定資産税が滞納されていることを理由に、北九州市の本部事務所を差し押さえた。城は落ち、将兵揃って討ち死にの格好だが、一方では、昨年6月には「夜回り」と称して小倉の繁華街を練り歩く組員の姿が見られたという。
揺れる工藤會の現状を探るべく、記者は、彼らのお膝元・北九州市・小倉に飛んだ。
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