なぜ売れない芸人でもモテるのか。ファンにタカるクズ芸人の手口
お笑い芸人といえば、モテるというイメージがあるのではないだろうか。美人女優やアイドルと結婚したり、ずっと支えてくれている彼女がいたり……。
「自分にとって、ファンは“お小遣い”。ATMには遠いけど、多少の金ならねだれる存在ですね」
そう言って笑う、事務所には所属していない、フリーの若手ピン芸人だというK。モデル体型で、顔は中性的なイケメン。本人いわく、「無名だけど見た目のおかげで」ファンは何人もいるという。しかし、Kの求めていたファン像とは違った。
「周りの芸人は、ハタチ前後からアラサーぐらいの年齢のファンが多くて。芸人によっては、ファンに貢がせたり、カキタレ(体だけの女)にしたりしてたんです。それがうらやましかったんですよね。でも、自分のファンは、高校生ばっかりで。下手に手を出すわけにはいかないし、何よりも、貢いでもらえないじゃないですか」
身勝手極まりない考え方だが、Kは悪知恵を働かせた。
「自分みたいな売れない芸人は、ライブに出させてもらう立場なんですよ。客がそこそこ入るライブに出演する場合は、きついチケットノルマがあって。そのノルマの金は痛いし、たくさんの人に売るのはしんどかった。だから、高校生のファンたちに、そのチケットをさばかせるようにしたんです」
だがKのファンたちは、それによって何かメリットはあるのだろうか。
「ファンにとってのメリットは、自分から特別扱いされることでしょうね(笑)。オキニ(お気に入りのファン)になりたいがために、みんな頑張ってくれます。自分がファンにチケットを何枚も買わせて、ファンはそれをさらに友達に買ってもらう、みたいな。誰も買ってくれる人がいないときは、ファンが金を損するだけなんで、自分は何も痛くないんです」
また、一般的な知名度は皆無に等しい芸人でも、熱心なファンがいることも多い。
ファンはATM的な存在と話すゲス芸人
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