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“自称”小児性愛者の苦痛「子供と関わらない仕事に…」

「セックスもしましたよ……愛し合っているなら当然のことでしょう? それを周りの人たちがぶち壊したんです。私がロリコンだって……」
「小児性愛」という病 ―それは愛ではない

「小児性愛」という病 ―それは愛ではない

 これは、精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤 章佳(さいとう あきよし)氏の著書、『「小児性愛」という病 ―それは、愛ではない(以下、同書)』の帯にある文章だ。この衝撃的な発言をした人物は、12歳の少女に性加害をした49歳の男だという。少女は性加害を受けたあと、身体的にも精神的にも大きくバランスを崩しており、男の主張が“男の中での勝手な幻想”であることは間違いない。

子どもから遠い職業にしておかないと…と語る自称ロリコンの男性

「本を読んだ限りでは、幻想を抱ける人のことは、自分みたいなやつからしたら、うらやましいところもありますけどね」  こう切り出したのは、同書を読んだ自分の葛藤を聞いてほしいと希望してきた、自称ロリコンの原田一郎さん(仮名)。原田さんは40代前半の介護士で、最近入籍した新婚男性。相手の女性は年下ではあるものの、見た目も年相応だという。聞く限りだと、ロリコンだとは感じられない。
介護施設イメージ

写真はイメージです(以下同じ)

 しかし、同書によれば、ロリコン(というのは俗称であるため、正確にはペドフィリア)には、原田さんのようなケースは珍しくないそうだ。斉藤氏が精神保健福祉部長で、各種依存症を取り扱う、大森榎本クリニックを2006年5月から2019年5月まで受診した子どもへの性加害経験者117人のデータ(以下、同データ)によると、成人女性との性交渉の経験者は54%で、過半数を超える。「ペドフィリア=子ども以外とは性交渉しない」とは、必ずしも限らない。だが、前述の原田さんはこう言葉を続ける。 「本当は中学生、それも中2が理想なんですよね。正直、いわゆる、本物の児童ポルノを所持していたこともあります。でも、自分はこの本の帯の男性のような行動や勘違いはとてもできないですから。まあ、それをやったら人間として終わりなんですけど……。妻とはお互い妥協して結婚した形ですね」  原田さんの口ぶりからは、奥さんに対する愛情が感じられない。奥さんとは、勤務先の介護施設で知り合ったという。  同データによると、性加害経験者の初診時の職業は会社員が34%で一番多いが、無職は26%で、教員(塾講師・インストラクター含む)が16%と、子どもに関わる職業も多い。原田さんは介護士であり、基本的に子どもには関わらない職業を選択しているが、それにもワケがあった。 「だって、子どもから遠い職業にしておかないと、自分が何をしてしまうか、わからないので。自分が子どもに好かれるとは思えないですけど、身近に子どもがいたら、興奮しっぱなしになってしまいます。だから、自分が子どものほうから勝手に近付いてくるような、魅力的な人間じゃなくてよかったのかもしれませんね」  そう言って、原田さんは自虐的に笑う。原田さんはかなり小柄で、介護士には見えない、弱々しい体付きをしている。率直に言うと「さえない中年男性」という印象だ。確かに、子ども――原田さんの言うところの中2ぐらいの女生徒から好かれるタイプだとは思えない。 中学生「やさしそうに見えるとはよく言われますけどね。だから、親戚の小さい子どもとかには結構好かれますけど……さすがに、保育園児や小学生に興奮するほど変態ではないですから」
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自分は異常者ですらない…男性の苦悩
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