今の小学生は「殺し合い系のゲーム」に夢中…親を悩ませるトラブルも発生
子供の遊びは、時代と共に変わる。たとえば今年で35歳になる筆者は、「スーパーファミコン→プレステ1世代」だ。小学1年生の時にスーファミを、小学5年生の時に初代プレイステーションを買ってもらった。『聖剣伝説2』の攻略を巡って友達と毎日議論していた世代、と言えば反応してくれる人も少なくないだろう。
では、今の小学生はどんなゲームで遊んでいるのだろうか。それはひと言で言えば「スマホでできるオンラインゲーム」である。
2000年に公開された大ヒット映画『バトル・ロワイヤル』を覚えているだろうか。この作品は「あまりに残酷」ということで国会でも取り上げられていたが、改めて映画の内容を振り返ってみよう。中学3年生の1クラス全員で殺し合いをさせるというもので、制限時間内に最後まで生き残った1人だけが無人島から帰還できる。武器は現地調達だ。
ここで、読者の皆様にはじっくり考えていただきたい。この設定をそのままオンラインゲームにしたら、どうなるのか?
『PUBG Mobile』や『荒野行動』などのオンラインゲームがまさにそれだ。100人以上のプレイヤーが、無人島の中で武器を拾いつつ最後の1人になるまで闘う。これらのゲームはスマホでプレイすることができ、その手軽さがユーザーに受け入れられ、空前のヒットとなっている。
数ある「バトロワ系ゲーム」の中でも子供たちから特に支持されているのが『Fortnite』である。2017年にリリースされたタイトルだが、現在では全世界に約2.5億人もユーザーがいると言われている。
これは無人島の中で撃ち合うだけでなく、建築物を建てることができる機能も付加されている。ゲーム用語では“クラフト要素”などと呼ばれているが、その場で資材を集めて建物を造るのだ。言い換えれば、敵の銃弾から身を守るための遮蔽物を自分で建築できるということでもある。
これがクラフト要素に富んでいて、非常に面白い。たとえば火力で優勢な敵を跨ぐように、その場で陸橋を建ててしまう。上手くやれば敵の背後に回り込むことも可能だ。従来のバトロワ系ゲームは「横の移動」の世界である。が、Fortniteはクラフト要素のおかげで「縦の移動」ができる。もちろん、その分だけ戦略性も増す。
FortniteはPC、プレイステーション4、Nintendo Switchでもプレイできるゲームだが、やはりスマホ版は携帯性に優れている。子供からして見れば、手軽に公園や友達の家にスマホを持って行ってFortniteをプレイすることができる。
また、Fortniteに限らずバトロワ系ゲームは「課金によるアドバンテージ」がまったくない。スマホゲームといえばソーシャルゲームを連想する人も少なくないはずだが、ソシャゲは課金によってプレイ時間やその実績に大きな差が出る。
ところがバトロワ系ゲームはeスポーツでもある。スポーツはルール上対等でなければならない。だから課金によってキャラクターの衣装や外見が変化することはあっても、能力自体は変わらないのだ。
あの映画をゲームにしたら…
クラフト要素が付加された「Fortnite」が世界的ブームに
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