更新日:2019年10月25日 18:11
カーライフ

F1で日本人ドライバーを再び見られるのはいつなのか?

 地元鈴鹿でも表彰台に届かず。シーズン前半戦の終盤にトップに近いところまで上り詰めたはずが、後半戦はメルセデスAMGとフェラーリの後塵を拝するポジションに後退…… レッドブルホンダ 台風一過の鈴鹿F1日本GP決勝。我らがレッドブル・ホンダは、フェルスタッペンがスタート直後の2コーナーでルクレール(フェラーリ)に押し出され、その接触の影響で無念のリタイア。アルボンは4位。トロロッソ・ホンダはガスリーが8位入賞。クビアトは12位に終わり、ホンダ勢はホームレースで表彰台には届かなかった。  が、金曜フリー走行1回目(FP1)にトロロッソ・ホンダから山本尚貴が出走。小林可夢偉以来の日本人ドライバーの登場に鈴鹿は沸いた。  今シーズン残り4戦。当コラムではおなじみのF1全戦取材ジャーナリスト米家峰起氏と、山本選手の将来と来シーズンに思いをはせる!

2020年こそ、レッドブル・ホンダ勝負の年!

担当A:山本選手の走りはいかがでしたか? 米家:F1マシンに乗るのが初めて、しかも鈴鹿という難しいコースということを考えると、本当にいい走りをしたと思います。あとでFP1のオンボード映像と無線交信をすべてチェックしましたが、丁寧に乗ってましたね。レースエンジニアとの無線も何の問題もなくやりとりしていたし、FP1のプログラムを十分に任せられるレベルですね。 担当A:チームの評価は? 米家:チームに有益なデータをもたらし、成熟したドライバーとして評価も高い。今後の話ができる入口に十分なったと思います。  もともとレッドブルからは「残りのレースまたどこかで乗りますか? レースに帯同しますか?」というオファーはあったみたいですけど、国内のスーパーフォーミュラのタイトル獲得が最優先ですし、いろいろ調整しなければいけないことが出てくるので、今回は鈴鹿1戦のみの契約。鈴鹿の走りを見てから今後の話をしましょうということになっているので、決して“お客さん”でも思い出作りとかでもない。
レッドブルホンダ

レッドブル・ホンダのエース、マックス・フェルスタッペン(左)とアレクサンダー・アルボン

担当A:来年乗れるチャンスはありますか? 米家:本人次第でしょうね。レッドブルとしてはトロロッソでFP1に何回か乗るとか、リザーブドライバーとしてやりたいといえばウエルカムだと思う。 担当A:トロロッソのレギュラーシート獲得は? 米家:それは難しいでしょうね。今のトロロッソのガスリーとクビアトの2人が全然ダメなら可能性も出てくるでしょうけど、2人とも乗れてるし、今2人を外す理由がないですから。
レッドブルホンダ

山本尚貴

担当A:ホンダが強引にねじ込むとか。 米家:それをやったとしても山本選手には初めてのサーキットが多すぎるので、ヨーロッパの人からすれば厳しいと言われてしまう。山本選手がどうしてもF1に乗りたいと考えるなら、国内のレースを捨てて、来年はトロロッソのリザーブドライバーを務め、再来年レギュラーシートにチャンレジする道はある。  個人的にはチャンレジしてほしいし、それだけの力は鈴鹿のFP1で示せたと思う。本人がこのチャンスに賭けたいと思うかどうかです。
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