飽和状態のパパ活市場で活動する、パパ活女子たちの生存戦略が凄い
男性とデートや、それ以上のことをしてお金をもらう「パパ活」。テレビや雑誌で特集されるほどのブームとなったが、そこに明確なルールはなく、市場だけが拡大し今や無法地帯と化しつつある。
最終的にお手当をくれないままフェードアウトしてしまう“無銭パパ”、“パイプカット済みだから”と交渉してくる“パイプカットパパ”たちが暗躍する中で、長くパパ活女子として活動する女性たちはどのように生き残っているのだろうか。
前回、悪いパパたちについての話を聞かせてくれた、800人のパパ活女子たちをサポートする「パパ活オンラインサロン」のオーナー・パパ活プロデューサーゆうと氏。今回は同氏に、パパ活女子たちの強い生命力についてインタビューした。
ゆうと氏は、パパ活する男性たちが最も求めているのは「疑似恋愛感」だと語る。
「男性がパパ活女子たちに渡すお手当は、キャバクラなどで十分遊べるほどの金額です。パパ活をする男性は、夜の仕事のプロの女性ではなく素人のパパ活女子たちと疑似恋愛を楽しみたいのです。
そして、疑似恋愛を楽しむ中で、一番現実に戻っちゃう瞬間ってお金をやり取りする時なんですよね。急に“金銭関係”であることを自覚しなくちゃいけなくなる。だから最終的には直接やり取りしないで済むように、月極めの契約にして振り込みになっていくパターンも多いみたいです。
その辺を理解してる上手いパパ活女子は、現金だけでなくプレゼントなどの“物品”を上手にねだります。お金に余裕がある男性でも“現金”を渡したくない人ってけっこう多いんですよ。
例えばパパ活市場の中では若めの30代後半~40代前半くらいの人は、デートやホテルにはがっつりお金を使うけど、疑似恋愛感が薄れるから現金を渡すことは渋る人が多い。まだ自分のことを“若くてイケイケでモテモテ”だと思いたくて、現金を渡さなければ女性と遊べない事実を認めることを、プライドが許さないのでしょうね」
確かに、現金を求められた瞬間、擬似恋愛感はなくなるだろう。
「だから、そういう男性にはなるべく現金でなく、プレゼントをもらうようにする子はパパ活市場でも生き残っていきますね。
例えば、男性の身につけているものを見て、気に入っていそうなもののブランドを褒めるんです。男性からしたら自分の好きなブランドを褒められて嬉しいですから、そのブランドの良さを熱く語るんです。そこですかさず“私もお揃いのブランドが欲しいなあ”なんていうと、あっさり連れていってくれたりするみたいですね。
そのお店の常連の男性ならVIPルームに通されますが、そうするとキーケース一個買って帰るワケにもいきませんから、ぽんとバッグを買ってくれたりするみたいですよ。
男性からすれば、VIPルームに入れる自分のすごさをアピールできた上に、自分の好きなブランドのアイテムを買ってあげたという心理なので、買わされたなんてこれっぽっちも思いません。で、その男性とお付き合いしている間はデートの時だけそのバッグを使い、お別れして使わなくなったら質屋なりフリマアプリなりで売って、現金に換金するんです」
なるほど理にかなう話である。誕生日プレゼントに現金5000円くれ、と言われるよりは、1万円のプレゼントを渡す方が気持ちいいものだ。相手の承認欲求を満たしつつ、高価なモノを買ってもらうというのは高度なテクニックだろう。
「例えば、プレゼント関係で感心したのはバレンタインとホワイトデーのやりとり。バレンタインデー当日に、LINEギフトでワンコインくらいのプレゼントを送るんです。“会えなかったけど、感謝の気持ちです”なんて言って、とりあえずチョコをあげると、ホワイトデーのお返しは何倍にもなって返ってくるみたいです」
現金のやり取りが後味悪いからと、デパ地下の手土産などと一緒にお手当を入れて渡す男性もいるという。パパたちも我に返って虚しさを噛み締めないために必死なのだ。
ゆうと氏によれば、パパ活女子に年齢はあまり関係ないという。
「僕が知ってる中では、パパ活女子の最高年齢は55歳です。すごくおきれいな方なので、美魔女枠って感じですけどね。例えば40代でも、実はパパ活市場ではけっこう需要があるんです。20代だと若すぎて話が合わないことも多いので、自分の話を聞いてくれるアラフォーとお付き合いしたいという男性は意外と多いんですよ。
それに、僕のオンラインサロンに参加する女子のうち、半数くらいは彼氏がいる子ですし、既婚者も1割ほどいます。“子どもにリトミック通わせたいから”とか、子育て資金のためにパパ活するみたいです」
そんな既婚者女子は、家族にバレないよう、対策にも余念がないらしい。
「既婚者パパ活女子は、スマホを二台持ちして対策したりしています。例えばメインと別に1台、中古のスマホを買って、数百円でテザリングオプションを入れるんです。それで、中古スマホでLINEするみたいですよ。ポップアップ表示などでバレることもあるので、メインのスマホ1台でやるには、既婚者は危険ですから」
疑似恋愛楽しむパパに上手く媚びて「プラスアルファ」もらう女子
50代でもパパ活女子?既婚者も「子育て資金」にパパ活する時代
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1992年生まれ・フリーライター。ファッション誌編集に携ったのち、2017年からライター・編集として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿しながら、一般人取材も多く行うノンフィクションライター。ナイトワークや貧困に関する取材も多く行っている。自身のSNSでは恋愛・性愛に関するカウンセリングも行う。
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