恋愛・結婚

コロナ交際で同棲を始めた男女。家賃17万円の家に住むも…

 長引く新型コロナは、転職、結婚、引っ越しなど、人々の人生の選択に大きな影響を与えている。

会えない寂しさから、思い切って交際半年で同棲開始

 鎌田高敏さん(仮名・32歳)も、コロナの影響で人生の選択を見誤ってしまった人の一人だ。
デート

写真はイメージです(以下同じ)

「今年の1月、マッチングアプリで年下の彼女と交際を始めました。久しぶりにできた彼女だったことと、その子がとてもタイプだったこととで、交際当初、ずいぶんアツい感じで付き合っていました。そんなさなかの、新型コロナウイルスの流行。毎週3~4日は会っていた彼女と1か月も会えない日々が続き、お互いに寂しい思いを募らせていました。  そこで、外出自粛宣言が明けた時に、二人で同棲を始めることを決意しました。僕としては年齢的にも、次に付き合う彼女とは結婚を考えたかったということと、彼女の方も僕との生活を望んでくれたことで、交際期間は短いですが、やってみないと分からない、ということで、二人暮らしの家に引っ越しました」  交際半年足らずでの同棲は一般的には時期尚早ではあるが、上手く行ってしまえば問題ないわけだ。しかし、本来なら別居交際中に、一緒に暮らしていけるのかどうかを長い目で判断していくもの。鎌田さんも新型コロナや外出自粛の問題さえなければ、もっと時間をかけてその判断を下したのだろうが……。 「外出自粛制限の前、週の半分は僕が彼女の家に泊まりに行っていたため、体感では人の3倍速で交際を進めているような気持ちでした。『え!?まだ3ヶ月しか付き合ってないんだっけ?』とお互いが思っていましたし、ここまでの頻度で泊まりに行っても大きなケンカが起こることもなく、生活の相性が合うのかも、と思っていたんです」  当時、神奈川県にある実家住まいだった鎌田さん。職場は東京にあるため、より職場に近い彼女の家に半同棲するような生活をしていたため、これなら同棲になっても大丈夫だろう、と判断したのだそうだ。

お互い初めての同棲生活に鬱憤が…

「お互いに初めての同棲生活の始まりに、気持ちも浮ついていました。お互いの職場へのアクセスの良さや、街としての住みやすさを考えながら家選びをしていくと、想定していた家賃よりもどんどん相場が上がっていきます。  でも、気持ちが前向きだったので、お互いに『ちょっと無理することになってもいいか』と、交通や街の便利さ、家のキレイさなどを優先して、お互いの年収で通る審査のギリギリだった17万円の家賃の家を借りることになりました。  彼女が一人で住んでいた家が8.5万円くらいだったので、その2倍くらいの家賃は出すことになってもいいのかなと思っていたこともあり、最初は節約よりもお互いに生活を楽しもうと、二人が気にいった家に住み始めました」 同棲 鎌田さんの年収が450万円、彼女の年収が300万円。年収で考えると少し高めな家賃だ。新型コロナの影響もあり、常にいることになる家にお金をかけたいという需要は増えているようだが、いつどうなるか分からない世の中を考えると思い切った決断のようにも見える。 「家自体はとてもいい家で、住み始めてすぐに、僕も彼女も気に入っていたように感じます。ケンカしても大丈夫なように、なんて言って2LDKの部屋を借りましたが、お互いに同棲生活が始めてだったということもあり、相手にどこまで気を使えばいいのか分からず。本当にケンカが絶えない日々が続きました。  彼女の家に半同棲していた時は、結局は”彼女の家”だったので、彼女が色々頑張ってくれていたんだと思います。同棲生活になると、彼女は家事のことや僕の過ごし方について、とにかく色々と文句を言うように。  僕は僕で、生活費を彼女より多めに出しているということもあって、なんでそんなことにまで文句を言われなきゃいけないのかと反発して。同棲前はあんなに仲が良かったのに、結婚する前から熟年夫婦のようなくだらないケンカがずっと続いて、お互いに疲弊していたのだと思います」
次のページ
同棲生活の最悪な結末
1
2
1992年生まれ・フリーライター。ファッション誌編集に携ったのち、2017年からライター・編集として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿しながら、一般人取材も多く行うノンフィクションライター。ナイトワークや貧困に関する取材も多く行っている。自身のSNSでは恋愛・性愛に関するカウンセリングも行う。

記事一覧へ
おすすめ記事