更新日:2020年08月10日 20:13
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町中華には心躍る「珍ラーメン」がある。ビールがグイグイ進む/兆楽(渋谷)

 こんにちは。ほぼ毎日ラーメンを食べる会社員、麺すすり子です。  東京でも緊急事態宣言が解除され、すすり子も店舗ラーメン巡礼を解禁。店舗ラーメンが解禁されたら真っ先にやりたかったこと。それは「店舗ラーメン&ビール」!!! 外出自粛期間、店舗の長時間滞在を避けるため店内飲酒を取りやめていたラーメン屋さんも多かったことと思います。それをついに! 解禁! ラーメン以外も頼んじゃってつまんじゃおってウキウキで向かったのが、渋谷にある『兆楽』さんです。渋谷の繁華街に突如現れる、The 町中華な佇まいがすすり子をいざないます。

町中華ならではの「珍麺」に出会う

 町中華あるあるですが、あまり聞きなれない珍麺が食べられることがあります。ここですすり子が目にしたのが「ルースーラーメン」。店員さんに伺うと、「ルースー」は「細切り肉」という意味とのこと。青椒肉絲のロースと同じやつですね。つまるところ「ルースーラーメン」とは、青椒肉絲がのった麺なのです。気になる。すすり子、『ルースーラーメンセット』をお頼みしました。セットは半チャーハン付き。街中華に来ると欲が出てしまうのはなぜでしょう。もちろん+瓶ビールです。  注文をすると、中華らしいコックコートを着たおじさま方がチャッチャとお料理していきます。それを眺めながらまずは手酌の瓶ビール。はぁ~きもちいい。これでエンジンがかかるわけです。

喉を潤し、麺に備える

 そして、すぐに着丼。こちらが『ルースーラーメンセット 950円』。この並びを待ち望んでいました。早速、いただきます。

ルースーラーメンセット(950円)

 まずはやっぱりルースーラーメンから。青椒肉絲と麺を絡めて勢いよく食らいつきます。と、ここでいきなりのトラップ。このルースーラーメン、マジで激熱です。そりゃそうか。たっぷりの餡が絡んでいます。想像以上の激熱なので、本当に気をつけてください。久しぶりのラブなビジュアルに早まってしまいました。

トロトロあつあつの餡がたっぷり

 学習したのでふーふーして再いただきます。うーーーーーーーんまっ! たっぷりの餡で甘く味付けされた豚肉・ピーマン・たけのこが、麺と絡み合い独特に調和します。青椒肉絲に使われているであろう調味料や豚、野菜のうまみまで醤油スープに溶け出して、独特の甘みを放つスープになっています。シンプルにいうと、麺+青椒肉絲そのまんまの味なのですが、これがマジでイケてる。甘めな味付けをビールでグイッと流し込む。はぁ天国。本当に幸福。

幸福度と自由をともに味わう

 このスープをまとって現れるのが、透明度の高い中華麺です。ここで絶妙なかための茹で加減がなんともたまらん。具材とはまた違った食感を生み出しています。ピーマンと中華麺を一緒に食べるという体験、なかなかイイ。

中華麺と餡の絶妙な掛け合い

 そして、チャーハン。すぐにでも塩胡椒をオンしていい味付けです。かなりやさしい。でもあえてやさしいままで食べ続けます。ルースーラーメンのくっきりした味付けを考えるとバランスが取れている気がするのです。ややかためなお米というのもあって、テンポよく食らいつかせてくれます。またそれをビールで流し込む。きもちのいい後味しか残らん。幸福度が鬼高いです。

やさしいチャーハンが幸せに拍車をかける

 わたしが思う、町中華の好きなところ。「誰もわたしのことなんてかまっていない」。そんな感覚がするところがあります。店員さんは自分の仕事をこなし、お客さんはただ目の前の飯に向かう。誰にも邪魔されず、わがままに自由にうまい麺と飯に食らいつく。好きに酒を仰ぐ。そこには自由しかない。そんな感覚が最高にきもちいい。そんなことを感じます。  わたしのラブを自由に享受できる日常が戻ってきてほんとうによかった、とつくづく思うすすり子でした。  ごちそうさまです!
ほぼ毎日ラーメンを食べる会社員。豚骨ベースの鹿児島ラーメンで育ち、18歳で上京してラーメンの幅広さと奥深さに取り憑かれる
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