大阪ミナミで時短営業の要請…飲食店、キャバクラ、街の様子は?
新型コロナウイルスの感染拡大防止により、大阪ミナミの時短営業が開始された。8月6日~20日の間、大阪市中央区の長堀通、千日前通、御堂筋、堺筋に囲まれた夜間営業の飲食店のある限定区域に対して休業や時短営業を要請したものだ。
協力する飲食店には1日2万円、最大30万円の協力金を支給するとされているが、緊急事態宣言以来2度目となる要請に街では困惑の声が上がっている。キャバクラなども密集するミナミの夜の街は今、どうなっているのか? 現地で調査してみた。
8月7日、本来ならばお盆休みに入る前日で、人が多く溢れているはずの大阪・ミナミ。グリコ看板のある道頓堀では普段通りの人出にも見える。
だが、今回の対象地区ともなっている夜の店が多く集まる宗右衛門町ではひっそりとした雰囲気があった。通常ならこれから盛り上がるであろう19時頃、キャバクラやガールズバーを紹介する無料案内所で話を聞いてみた。
「時短営業が開始された6日は開いているキャバクラも結構あったのですが、報道カメラマンが結構多かったので、閉めることにしたという店もあるそうです。中には当日の女の子の出勤具合によって営業を決めるという店も。私達も本来ならば休業にするのが普通なのですが、営業している店もあるので、情報を教えるために開けています。店側も協力金をを出すといわれても微々たる額なので、関係なく開けるという店のほうが多いそうですね」
実際に、自粛対象内のエリアを歩いても客引きの数は普段通りにも見える。そんな中、目に止まったのは休業の張り紙をしている居酒屋の前でチラシを配る店員。
「20日まではランチ営業のみにして夜は休業することにしたんです。でも、テイクアウトはしているので、もしお客さんが来たときのために開けています。人通りは多少あるので少しでも売上げになればいいかなと。それにお盆で帰省できないから、近隣県から『Go To トラベル』で大阪に旅行する人も多いそうですね。この辺りに宿泊しても食事するところがないと困るという人も多いと思うので、そこを狙っていこうと思っています」
また、営業時間を変更するという飲食店も。
「この近辺はホテルが多く、うちもホテルと直結しているので自粛中は営業時間を変更することにしたんです。本来なら午前~正午、夕方~深夜までだったところを、午前~正午、午後は15時~20時の営業にしました。『Go To トラベル』で旅行代金が補助されるので、近隣ホテルに宿泊する客頼み。この辺りの飲食店は時短になってしまいましたが、大阪は昼間観光しても十分に楽しいと思うので、昼の道頓堀にもぜひ足を運んでほしいと思いますね」
協力金が出るといっても…
昼の道頓堀を楽しんで…飲食店の思い
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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