気鋭の競馬予想家・安井涼太の新指数で的中を狙え! オールカマー・神戸新聞杯予想
皆様はじめまして、安井涼太です。
超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法』(秀和システム)、『安井式ラップキャラ』(ベストセラーズ)を書かせていただいています。
開発している指数を用いて、今月から重賞レースの展望記事を書かせていただくことになりました。有益な情報をお届けできるように頑張りますので、これからよろしくお願い致します。
騎手のコメントで「もう一段ギアが上がらなかった」「ギアが入ってからの加速が凄かった」などと競走馬の能力を車のギアに例えられる事が多くあります。それをヒントに、競走馬のギアに着目しどの速度で強さを発揮するか?をイメージして作成したのが現在開発中の指数となります。
指数は車のギアと同じ「1速」「2速」「3速」「4速」「5速」と計5つに分類されます。例えば1速は最も力強いと言われており、レースの前半から全速力で走りラスト3ハロンでは加速がなくどこまでしのぎ切れるか? という能力を表します。逆に5速は1番速度が速くなると言われており、ギアを限界まで入れて最高速度が問われるというイメージです。
3速はその半分でイーブンペース、2速は1速寄り、4速は5速寄りとなります。
今回行われるレースではどのギアのレースになるか? そしてそのギアで強い馬はどの馬なのか? を指数化。競走馬の適性と能力を同時に評価できる指数になっていると思っています。
論より証拠という事で、実際にオールカマーについて考察していきましょう。
オールカマーの過去5年の平均ラップを見ると、3ハロン目の12.6秒を頂点に前半5ハロンはほぼ12秒台後半のラップが刻まれています。そのままジワジワと加速していき、ラスト2ハロン地点では11.5秒まで加速。
レースの道中(1F目から8F目まで)を3ハロンに換算したタイムは36.5秒で、レースの後半3ハロンは34.9秒。道中と上がりでは実に1秒以上も加速が発生していることがわかります。
いわゆるスローペースからのヨーイドン!という競馬。ただし直線のそう長くない中山競馬場では限界までギアを上げきる……ということはできないので「4速」のレースだと判断しています。
では、私が開発中の指数から見た今年のオールカマーの注目馬を取り上げていきます。
【4速指数1位・ミッキースワロー】
4速指数最上位となったのはミッキースワローでした。同馬の評価ポイントは昨年のオールカマーです。
前述のとおりスローペースになりやすいオールカマーで、昨年同馬が記録した上がり3ハロンは33.4秒。私が記録した値ではラスト2ハロン目には自身10.9秒を記録しています。
しかも4コーナーでは外を回る形になり、コーナリングでの距離損も大きい計算です。
非常に優れたトップスピードを持っており、かつ昨年の七夕賞では稍重馬場でハイペースだったスタミナ勝負も好走。この2戦以降、安定した成績を残していることからも本格化とみていいでしょう。
【4速指数2位・センテリュオ】
4速指数2位はセンテリュオ。もしこのレースが5速で行われるのであれば同馬が1位になったのですが、トップスピードではメンバー中最上位と言える存在です。
昨年5月に行われた下鴨ステークスでは4コーナー大外を回ってラスト3ハロン32.8秒、自身のラスト1ハロンは10.9秒を記録しています。これは数字以上に評価できる内容です。
【4速指数3位注目馬・カレンブーケドール】
3位タイはクレッシェンドラヴとカレンブーケドール。小数点以下の指数差で一応前者の方が上位とはなりますが、取り上げるのは後者とします。
同馬はギアが上がりトップスピードが問われる4速や5速よりも、ギアが上がりすぎない3速などでこそ力を発揮するタイプだと言えるでしょう。近走上位には来ているもののあと一歩という馬は大概こういうタイプ。
今回も崩れはしないが届かない、という競馬になるのではないかと予想します。
競馬予想家、ライター、クリエイターなどをしており、著書に『競走馬のギアに着目した新指数!
オールカマーはトップスピードの速度が問われる「4速」
4速指数で強い馬とは……!?
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各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。
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