仕事

360日飲み歩いて営業していたおくりバント社長。コロナ禍で気づいた新たな稼ぎ方

―[働き方革命]―
新型コロナウイルスが全世界を覆い尽くしてから半年以上がたち、働き方は大きく変わった。リモートワークが普及した一方で、働き方を自分の裁量に任されるようになった部分も大きく、職場は依然として大混乱をきたしている。私たちは今、どう働くべきか? おくりバント社長・高山洋平氏に話を聞いた。

好きなことをゆるく長く続けて、コアな人間関係で仕事せよ

高山洋平

おくりバント社長・高山洋平氏

 プロ飲み師、日本一面白い社長などとも呼ばれる、おくりバント社長・高山洋平氏。1年で360日飲み歩きながら営業するというエピソードの持ち主だけに、コロナ禍のダメージは人一倍大きかった。 「主戦場の中野の酒場はゴーストタウン。とにかく何かしなくちゃとZoom飲みを一日3~5件、はしごしました。まあまあの地獄でしたね。でも、なかなか仕事に結びつかない。コロナ前までは増収増益で過去最高益を出していただけに、絶望感が半端なかったです」  しかし、ひとしきりリモートで飲んだくれたある日、達観する。 「自分のせいじゃないと諦めの境地に達して、吹っ切れました。そこからは『今までできなかったことをやろう』と切り替えて、無職の友達と超短編映画を撮ったりしてました。コロナ前までは『このままいけばタワマンに住めるか?』なんて色気づいていたけど、『やっぱり中野で好きなことできればいいや』と初心に帰ったんです」  すると、SNSに上げていた映画がディープな人気を獲得し、徐々に仕事が舞い込むように。

細く長く固定ファンを摑んだほうがお金になる

「コロナ前に比べたら売り上げは全然ですが、もう昔には戻らない。だから、これからは“足るを知る”ことが大切だと思います。一発バズらせるよりも、自分に合ったことを続けていく。嫌いな人のことは考えなくていい、嫌なことは見なくていい。  不思議なもので、価値観の合う人だけに向き合って仕事をしていると、コアな中毒性が生まれて、何だかんだお金になるんです。  経験上、単発で大きくバズらせるより、そこまでバズらなくても細く長く固定ファンを摑んだほうがお金になりますね。数字が上がっても、ファンになってもらえなければ“無駄バズ”なので」
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コロナ氷河期

終わりなき凍りついた世界を生き抜くために
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