目の前の光景が映画のワンシンーンに変わる技術
現実環境に情報を付加する「拡張現実(AR)」技術。その革新速度はめざましく、広告だけではなくゲームにも本格導入され始めている。ARでゲームがますます面白くなりそうだ
◆非マーカー型への移行で街のすべてがAR化!
非マーカー型ARの開発を行っているベネフィシャルテクノロジー社によると、非マーカー型ARが普及することでまったく新しいARが可能になるという。
「現在のARでは、カメラとマーカーの間に障害物があっても、映像は障害物の陰にはならず、障害物を無視してカメラの前に見えてしまいます。そこに物があるというリアリティに欠けるわけです」(同社代表取締役・山本幸男氏)
そこでGPSで位置情報をマッピング、さらに建物や立体物を非マーカー型AR化する。すると何ができるのか?
「スパイダーマンがビルの間を飛び回るARができます」(同)
現在のスマートフォンのスペックでは処理できないが、実現までは5年かからないだろうという。
「画像圧縮技術が進めば、実用化はすぐです」(同)
新宿副都心の高層ビル群を押しつぶすように飛ぶ巨大な宇宙船とビルの谷間に飛び降りるロボット群といったARも実現する。目の前で街自体が映画のワンシーンに変わってしまうのだ。
風景の意味が根本からひっくり返る、そんな未来がもうすぐ始まるのである。
取材・文/川口友万
― 遊べる[拡張現実]プロダクトガイド【4】 ―
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