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原因不明の心身の不調に悩む40代…診断はまさかの男性更年期障害

 新型コロナの第3波が到来し、事態は長期化。収束の見えないストレスと生活様式の変化は、私たちの心身をじわじわと蝕み、この冬以降、意外な不調として表れるという。今回は「男性更年期障害」について体験談とともに泌尿器科医を取材。最悪のケースを防ぐためにも我が身を総点検し、異常を察知しよう!
男の[体調不良]総点検

※写真はイメージです

原因不明の心身の不調に悩み……診断はまさかの男性更年期障害

「45歳を過ぎたあたりから、以前と比べてすぐに疲れてしまったり、何もしていないのにじっとり汗ばむようになったり、思い返せば兆候は出ていました。でも、更年期障害は女性のものだと思っていたし、体の不調も年を取ったことによる体力の衰えや自律神経の乱れだろうと自分に言い聞かせていた。まさか自分が更年期障害だとは夢にも思っていませんでしたね」  そう話すのは、この秋に「男性更年期障害」と診断された、建設会社勤務の羽田健介さん(仮名・47歳)。診断を受けるまでに、更年期障害の兆候に気がついたのは同い年の奥さんだったという。 「自粛期間中、『使った布マスクはすぐ洗濯機に入れて』など些細なことで妻とけんかが絶えなくて。新型コロナで仕事が激減したので、ストレスが溜まっているだけだと思っていました。  ところが、自粛明けに久しぶりに外食に行ったら、店員さんが注文を間違えたのに半笑いで謝ってきたことに我慢がならず、つい声を荒らげてしまった。それを見た妻から、『最近ちょっと怒りっぽいし、なんか変じゃない?』と指摘されまして。この頃には、更年期障害の精神的な症状が強くなっていたんだと思います」
男の[体調不良]総点検

羽田健介さん(仮名・47歳) 原因は男性更年期障害にあった

仕事にも支障をきたすほど悪化

 羽田さんの症状は自粛期間明けに出社が再開された頃にはさらに悪化。とうとう仕事にも支障をきたすようになる。 「夜なかなか寝つけないので朝起きるのがつらいし、昼間眠くてたまらないんですよ。ミーティングの時間を間違えて遅刻したり、打ち合わせで外に出たまま、なんとなく憂鬱になって会社に戻れず、カフェでぼんやり時間を潰してしまうこともありました。  下請けの職人さんに発注品の規格を伝達ミスしてしまい怒られたときは、さすがに落ち込んで……。  上司も初めは心配してくれていたんですが、うつ病と言えるほど深刻な症状はないし、なんとなく本調子じゃない状態がだらだらと続くだけで、しまいには『さぼってるだけなんじゃないか?』と疑いをかけられ、結構ショックでしたね」
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