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高学歴なのに低収入になった女性の共通点。男性頼みには抵抗あり

 難関大学を卒業し“高学歴”という肩書を得たにもかかわらず低収入に陥っている女性たちがいる。多くの貧困女性と取材を通して対面してきた中村淳彦氏によれば、現在40~50代の高学歴女性たちには、ふとしたきっかけで安定した人生のレールを踏み外した共通の特徴が見られるという。

OVER 40・高学歴・低収入女性が漂い続ける理由

高学歴貧困の末路

※写真はイメージです

「昭和53年以前生まれの団塊ジュニア世代はいわば“お花畑”の住人です。競争・自己責任論の時代に生きる30代以下のネオリベラリズム(新自由主義)世代と比べると危機感が薄く、いつのまにか社会から置いてけぼりを食らい、あらゆる場面で損を被るように仕向けられています」  中村氏曰く、特に“お花畑”世代の高学歴女性は、国や家族に庇護されて恵まれた若者時代を過ごしたため、それらを揺るがない基盤として信じている傾向にある。氏は「それももはや幻想にすぎない」と続ける。  その一方で、女性に高い負担を押しつける男尊女卑思想は今も日本社会に根強く残っており、パワハラに泣き寝入りして職場を去ったり、離婚により突如収入源を絶たれる例は少なくない。

親の介護がきっかけで転落

 特に悲惨なのは、家の問題を率先して背負おうとする「孝行娘たち」だと言う。 「親の介護がきっかけで転落した女性をたくさん見てきました。介護のために仕事を辞めて収入も貯金もゼロになった人もいれば、介護費用のことで配偶者と揉めて離婚や家族離散に至るケースも。  高学歴で責任感のある真面目な人ほど『自分が親を看なくては』と考え、福祉に頼る発想がない。行政の側も緊縮財政のため、介護などの負担を個人に押しつけようとしてくる。まさに悪循環なんです」
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真面目な高学歴女性の多くは…
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様々なメディア媒体で活躍する編集プロダクション「清談社」所属の編集・ライター。商品検証企画から潜入取材まで幅広く手がける。

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