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生き残れない会社員の共通点。ネットフリックスを観ていたら手遅れに

―[生き残る会社員]―
新型コロナ発生から1年が過ぎ、関連する経営破綻は1000件に達し、厚労省によると解雇された人の数は8万人に上る。その波は正社員にも及び、東京商工リサーチの調査によれば、’20年に早期退職希望を募った企業は93社と前年比で2.6倍に増加。コロナを旗印に強行される組織改革の中、私たちはどのように生き方をシフトさせるべきなのか? 健康社会学者で気象予報士の河合 薫氏に話を聞いた。

会社にしがみつくマインドを捨て“アウェーでのコミュ力”を磨く

会社員

※写真はイメージです

 コロナ禍でテレワークなど急速なデジタル化に馴染めず、会社の業績も悪化の一途をたどったことで、尻に火がつき「やばいな」と感じている40~50代会社員は非常に多い印象です。  しかし、「なんとか会社にしがみつこう」と考えている時点でナンセンスです。会社員としての肩書にしがみつくだけではこれからの時代生き残れず、リソースの宝庫である会社を使えるだけ使い倒すべきなんです。  会社に切られてしまう人に共通する弱点は「アウェーでのコミュニケーション能力」が弱いこと。上司と部下など、半強制的に結びついた人間関係の中では強気でいられますが、それも社外に出たら無用の長物です。  逆に、生き残る40〜50代は自主的に築き上げた社内外の人間関係を、さらに言えば“アウェーでも通用するコミュニケーション能力”を確実に持っています。だからこそ「絶対に会社にしがみつかなきゃ」という意識が薄い。逆説的ですが、しがみつこうとしていない人のほうが生き残れるのです。
河合 薫氏

河合 薫氏

 会社に所属しているからこそ会える人や参加できる会、もしくは同じ会社に勤めているからこそ会話できる上司や同僚。まずはスモールステップであっても、自ら主体的に行動を起こし、アウェーに種をまくこと。こんなときに会社員という肩書を使わない手はありません。

河合氏が見てきた「生き残れない会社員」の共通点

 私が見てきた中だと、コロナ禍で「やばいぞ」とは思ったものの、自粛期間は何も手を打たずに家でネットフリックスを観ていた人、年齢を言い訳に行動を起こさない人、5年先、10年先にどうなっているかという未来のビジョンが描けていない人は、やはり社内でも危うい立場に追いやられてしまっています。 「今さらアウェーに目を向けたって現状は変わらないよ」と思うかもしれませんが、どういう形であれそこから思わぬ変化の芽が出てくるもの。現状に焦るばかりで定年までしがみつくことを考える前に、今を完全燃焼しないと活路は見いだせませんよ!
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「生き残れない会社員」4つの共通点
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