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疑惑の笠松競馬は復活でどう生まれ変わるのか。復活初日に突撃してみた

名馬名手の里、笠松競馬

笠松競馬

言わずと知れた、笠松競馬場が生んだスターホース・オグリキャップの銅像

 名馬名手の里……このように呼ばれる笠松競馬場。名馬に関してはもはや説明不要のGⅠ4勝馬オグリキャップをはじめ、帝王賞を勝利したフェートノーザンや桜花賞勝ち馬オグリローマン、GⅡ勝ち馬ライデンリーダーなど驚異的な数の名馬を輩出しています。また、名手としては安藤勝己元騎手を筆頭にその兄である安藤光彰元騎手、柴山雄一騎手の3名がJRA騎手として活躍。さらに兵庫のトップジョッキーでもある川原正一騎手も元は笠松の出身と多くの名手を輩出しています。  そんな笠松競馬場ですが、度重なる不祥事によって開催自粛を余儀なくされました。そして9月8日に8か月ぶりとなる開催。ファンとしても待ちに待った開催は残念ながら緊急事態宣言下という事もあり無観客となりましたが、取材はOK。と、言うわけで取材に行ってきました!  筆者は大阪在住なので新大阪から新幹線で岐阜羽島まで行き乗り換え。名鉄の新羽島から笠松へ。およそ片道2時間くらいで、運賃は6000円。新幹線を使わなければもっと安く行けますが、タイムイズマネーという事で往復1万2000円はその分馬券で儲けようという魂胆。果たして結果はどうなったのか……は後程。

再開セレモニーで再発防止を訴える

 初日は再開セレモニーが10時50分から行われるという事で、レース自体は11時30分スタートでしたが早めに到着。セレモニーを待ちます。NHKなど地元の報道局も集まる中、セレモニーが始まりました。清流ビジョンで笠松競馬の歴史を振り返る映像が流れると、オグリキャップやラブミーチャンなど前述した名馬も登場。そして、管理者の河合孝憲副知事によるあいさつが始まりました。
笠松競馬

再開に当たって開かれたセレモニーでは、再発防止を強く訴えた

「この度、公営競馬の根底を揺るがす一連の不適切事案が、ここ笠松競馬場で発生した。すべての競馬ファンの皆様、地域の皆様、そして、全国各地の競馬関係者の皆様に、大変なご迷惑とご心配をおかけしたことに、改めて心より深くお詫び申し上げる。  私ども組合では、これまで第三者委員会による徹底的な調査を行い、関係者の厳正な処分、そして、再発防止策の見直しを重ね、公正確保への取り組みを強化し、これを徹底してきた。  その上で、先月の1か月前には、地方競馬全国協会を始め、関係機関の皆様のご指導のもと、4日間にわたる競馬開催演習を実施し、そして、公正・公平な競馬を実施できる体制である事、競馬ファンの皆様に信頼してもらえる競馬を提供できることを確認いただき、本日、再開の運びとなった。  引き続き公正確保対策の不断の見直しを行いつつ、関係者一同がこの度の事案を深く反省し、胸に刻み、二度と起こさないとの決意のもと、「公正・公平な競馬」の実施と「信頼回復」に一丸となって取り組んでいく。  どうかファンの皆様、関係者の皆様には何卒ご理解を賜り、引き続きのご支援、ご声援をいただけたら幸い。  最後に、皆様には重ねてお詫びを申し上げますとともに、「新生・笠松競馬」の実現に全力を挙げて取り組む決意を申し上げ、管理者としてのご挨拶とさせていただく。  何度も「公正・公平な競馬を」と語っていたのが印象的で、それは取材陣に対応してくださった後藤正義調教師会会長も「このようなことは二度と起こしてはならない」と何回も語っていました。厳正な処分により、笠松競馬の所属ジョッキーも9名に。それだけに残った関係者の笠松競馬場の浄化・再生への決意は並々ならぬものを感じました。
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落馬がなければ……
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各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。
Twitter:@RyotaYasui

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(秀和システム)


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