更新日:2022年09月09日 14:15
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水を一切使わない「災害トイレ」の作り方。1枚5円のペットシートで代用

災害が起こると、電気やガス、そして水道が使えなくなる恐れがある。このような状況下を想定した場合、考えるべき重要な対策として「災害トイレ」がある。 9月1日の防災の日に合わせて、水道が使えない状況を想定して、水を一切使わない災害トイレを自力でつくる方法を紹介する。

災害時に試される「自衛力」

災害トイレ東京都が2022年5月25日に発表した「首都直下型地震等による東京の被害想定」。この中に「トイレ・衛生」の項目が追加されたのをご存知だろうか? 避難所では発災3日後で「燃料が枯渇した場合、非常用電源で機能していた水洗トイレが機能を停止し、使用困難化」。1週間度には「衛生環境が悪化した場合に、インフルエンザ、新型コロナウイルス、ノロウイルス等の感染症が蔓延する可能性」。 在宅避難でも、「家庭内備蓄をしていた携帯トイレが枯渇したり、トイレが使用できない期間が長期化した場合、在宅避難が困難化」。

ペットシートを代用

排泄は生きていく上で必要不可欠だが、大地震が起きて停電や断水が起きれば、当然トイレも使えないということだ。お風呂の汲み置きの水を使うという方法もあるが、災害時は排水管や下水管が破裂している可能性もあり、トイレに水を流せないといった状況に陥っている可能性も十分考えられる。 だからこそ「災害トイレ」の必要性が増すのだが、家族全員分の災害トイレを備蓄しておくのはコスト面でも現実的ではない。 そこでおすすめなのが、ペットシートを使った簡易的な「災害トイレ」である。 ペットがいない人にとっては馴染みがないかもしれないが、400枚入りが2,000円程度で購入できる高コスパな商品だ。吸水性に優れ、大量の水を床にこぼしたときは雑巾代わりに活用できるなど、何かと役に立つので常備しておくとよい。 それでは、材料と具体的なつくり方を解説していく。
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災害トイレの簡単なつくり方
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国際災害レスキューナース。一般社団法人育母塾代表理事。国境なき医師団の活動で上海に赴任し、医療支援を実施。帰国後、看護師として活動中に阪神・淡路大震災を経験。実家が全壊したのを機に災害医療に目覚め、JMTDR(国際緊急援助隊医療チーム)にて救命救急災害レスキューナースとして活動。現在はフリーランスのナースとして国内での講演と防災教育をメインに行い、要請があれば被災地で活動を行っている。2022年(令和4年)4月で看護師歴31年、災害レスキューナース歴27年。被災地派遣は国内29件、海外2件。レスキューナースの活動と並行して、「たった3秒で赤ちゃんが泣き止む」と話題の「まぁるい抱っこ®」を提唱。子育てに悩む母親たちから絶大な支持を得ている。整理収納アドバイザー2級。著書に『レスキューナースが教えるプチプラ防災』(扶桑社)、『レスキューナースが教える新型コロナ×防災マニュアル』(扶桑社)、『どんなに泣いている子でも3秒で泣き止み3分で寝るまぁるい抱っこ』(講談社)などがある。
まぁるい抱っこ一般社団法人育母塾公式サイト https://ikubojuku.org/

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