パチンコで1000万円超を貯金したのに…元パチプロの転落人生――波乱の人生トップ10
2022年、日刊SPA!で反響の大きかった記事からジャンル別にトップ10を発表。波乱の人生を送る人々に注目した「パチンコ・ギャンブル」部門の第4位は、こちら!(集計期間は2022年1月~11月まで。初公開日2022年10月6日 記事は取材時の状況)
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自由人の代名詞とも言われるパチプロ。前回はそんなパチプロたちのその後を紹介し、話題となった。紹介した2人のその後は塾の先生と工務店経営と、いうなれば成功者。だが、読者からは「元パチプロはみんな成功しているとは限らない」や「泥沼にハマッたヤツのほうが圧倒的に多い」という声も……。
そこで今回は「オレのようになるな!」と言わんばかりの“パチプロ版しくじり先生”を紹介したい。
最初に紹介するのは久保田純二さん(仮名・45歳)だ。久保田さんは専門学校を卒業後、アルバイトで生活しながらパチスロにどっぷりとハマり、その後、専業となったという。
「専門を出てからバイトとパチスロの毎日。ちょうど初代獣王が出て、爆裂機時代になった頃くらいからバイトも辞めてスロット一本で食っていた。当時、爆裂機は設定6を摑めばほぼ万枚確定。設定6を確実に入れるホールやイベントを狙って、4,5人の仲間でノリ打ちして稼いでいた。AT機に規制が入ってストック機が主流になったら、ノリ打ちはやめてピン(1人)で。イベントとゲーム数のハイエナで十分に勝てた時代だった」
ちゃんと収支は付けてなかったという久保田さんだが、30歳の頃には貯金が1000万円あったというから、たいしたものである。4号機時代は終わり、パチスロ冬の時代と言われた5号機時代になると収入は下がったものの「高設定Aタイプ狙いで収支は安定していた」という。
久保田さんの人生に転機が訪れたのはちょうどその頃だ。
「2009年に知り合いからデリヘルを共同出資して一緒にやらないかって誘われた。でも、風俗なんて素人がやってもうまくいくワケないんだよ。風俗で働きたい女はたくさんいて、そういうコを集めれば客は適当に来ると思ってたけど、もう、考えが甘過ぎだったね。いきなり開店休業状態(笑)。客が来なくてお茶を引いたコって、日銭が入らないわけでしょ。お金もらえなきゃ別の店に行っちゃうから、営業も頑張らなきゃいけないし、辞められたら困るから最低保障分のカネも払わなきゃいけない。
おまけに、風俗で働くコってやっぱはみ出し者だから、扱いが大変なんだよ。時間通りに出勤させるために毎日電話したり。それにさ、やっぱいろいろな事情があって風俗で働いてるワケじゃない。だからちゃんとケアもしなきゃいけない。仕事終わってから朝まで飲みながら相談乗ってやったのに、その日の夕方にバックレされたりして、こっちが人間不信になるよ(笑)。他にも客からのクレームがあれば頭下げに行ったり、ヤクザが因縁つけてみかじめ料要求してきたり。送りのドライバーがいなきゃ代わりに運転しなきゃいけないしさ……。寝る間も惜しんで働いてたな」
パチプロから風俗経営で失敗してFXで散った男
パチンコで稼いだカネで風俗店を開業することに…
グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター
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