1台導入で約80万円の‟スマスロ”は成功するのか。業界関係者がリアルな裏話を語る
メダル・玉を触らない、スマートなパチスロ・パチンコとして昨年末・今年春に登場した「スマスロ」「スマパチ」。この新たな形態の機械には「筐体内で玉やメダルが循環、計測される」という特徴がある。これは画期的なシステムであるが、パチンコ店からすると新たなシステムの導入は莫大なコストが掛かるため、まだ様子見をしている店も多い。
また、既存の玉の循環機器やユニットなどを扱うパチンコホール機器業者は、今回のスマスロ・スマパチ導入でどのような影響を受けているのだろうか。ホール機器関連業に携わって約20年のT氏に、スマスロ・スマパチの導入についてなど、リアルなホール事情を聞いてみた。
——まず最初に「ホール機器業者」の業務内容をお聞きしたいのですが、具体的にどんなことをされているんですか?
T氏:パチンコ店に導入されているさまざまな機械の設置やメンテナンスなどを行っています。例えばパチンコ台のお金を入れるサンドやユニットの入れ替え、電気工事、分煙ボードの設置などです。閉店の撤去作業や新規開店は日中行うことが多いですが、稼働しているホールで作業するときは早朝や閉店から朝にかけて作業することも珍しくありません。
——昨年末よりスマスロの導入が始まり、ついに「スマスロ北斗の拳」も導入がスタートしましたが、ホール機器業者さんの仕事量も増えたのでしょうか。
T氏:そこまで別格に忙しいという印象はないですが、「スマスロ北斗の拳」は注目度が高く導入台数も多かったので、3月はかなり忙しかったです。北斗の導入を機にスマスロ専門店を開くホールさんもあったので、新規のお仕事が増えましたね。
——スロは6.5号機も好調ですし、これからますます盛り上がりそうですが、これから導入されるスマパチについてはどうですか?
T氏:正直スマスロに比べたらホールからの注目度は低いですね。性能は上がっていますが、大当り確率が低くなっているので、購入に慎重になっている店も多いようです。それと、スマスロ・スマパチについては「ユニットエラー」が起こるとホール店員さんが直すことができないので、メーカーの人がこない限りその台を再稼働できないんですよ。今のところユニットエラーについては聞かないですが、こういったことも導入に慎重になっている要因かと思います。
——メーカーからの意見として「45玉ほどで遊技中循環するし、エラーは起きない自信がある」と聞きましたが、始まってみないとわからないですよね。
T氏:わからない部分もありますが、メーカーさんの意見も理解できます。スマパチは外気に玉が触れないため、汚れがつきにくく玉詰まりなどは基本的には起きないでしょう。今ホールで起こる玉詰まりは外気や人に触れた玉が汚れたり埃がついて起きるものですから。
ホール機器業者目線で見るスマスロ・スマパチ
スマパチで懸念される「玉詰まりエラー」は
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