いじめを乗り越えて「普通のOL」から総合格闘家に。34歳インフルエンサーの素顔
タイで日系女性格闘家として、またインフルエンサーとして活躍する石毛里佳さん(34歳・@rikatinydoll)。27歳のときにシンガポールを拠点とする総合格闘技団体の「ONEチャンピオンシップ」でプロとしてデビュー、2連勝をして世界の注目を浴びます。
コスプレでリングに登場するなど、その明るい人柄も人気。しかし、もともと彼女が格闘技を始めた理由は中学の時いじめに遭い身を守るためでした……。
彼女の力強いポジティブな生き方は多くの人に影響を与え、今年2月にはタイの日系イベント会社とインフルエンサーが集まる著名なプラットフォームが共同主催する「ジャパンエキスポインフルエンサーアワード2023」のスポーツ部門を獲得。そんな石毛さんの素顔に迫ってみました。
石毛さんのお父さんは日本人、お母さんはタイ人です。タイの首都バンコクで生まれ育ちました。
「当時、父はもともと日本で会社を営んでいて、セミリタイアした状態でタイへ移住しました。ウチは3人姉妹なんですが、子供たちにとても優しい父でした。一方で、日本人らしく規律正しく時間にしっかりしていました」
お父さんがタイ語で得意でなかっため、家庭内で日本語をよく使っていました。そのため、石毛さんはタイ語、日本語、そして「ONEチャンピオンシップ」に入団してからコーチなど周囲がほぼ100%外国人であることから英語を必死に勉強。3か国語を話せます。
ごくごく普通の子供だったという石毛さんですが、中学校に入った頃からいじめに遭い始めます。
「名前も異質で、生い立ちも異質だったためでしょう。女子の生徒の一部から罵りを受けたり、背中を押されたり、歩いている時に足を引っかけられたりしました」
いじめが酷かったことから学校を転校。それでも、トラウマは消えませんでした。「また同じような目に遭うのではないか? 新しい環境にいても、不安がいつもつきまとっていました」(石毛さん)。
そこで「バンコクユースセンター・タイ~ジャパン」(日本政府の援助で1982年に建設されたスポーツ施設)で合気道と空手を習い始めます。
「大学受験勉強の始まる17歳まで通っていました。合気道と空手を学んだことで自分の身を守れると感じ、自信が付いていくのを感じました」
格闘家でインフルエンサーの素顔とは?
ハーフであるがゆえにいじめに遭う
バンコク在住のフリーライター。タイを含めた東南アジア各国で取材、JAL機内誌スカイワードやアゴラなどに執筆。観光からビジネス、エンタテインメントまで幅広く網羅する。NHKラジオなどへの出演も行っている。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。
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