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恋愛相談、グチ、説教…実はビジネスだけじゃない「ChatGPT」の意外な得意分野

世界的に注目されている“ChatGPT”は、極めて高い精度で自然な対話ができるチャット型AIだ。日本でも多くの企業や官公庁、大学などの教育現場でChatGPTが導入されており、実際に利用している読者もいるだろう。だが、ChatGPTの弱点を知らずに利用し、うまく使いこなせていない人もいるはずだ。

ChatGPTが答えてくれた回答を鵜呑みにするのはNG

ChatGPT「ChatGPTを検索ツールとして使うのはもったいない」と指摘するのは、ソフトウェア開発を手掛ける株式会社piconでCOOを務める渋谷幸人氏だ。 彼は、ChatGPTのAPI(※プログラム同士をつなぐインターフェースのこと)を活用し、LINEを使って手軽にAIとチャットができるサービス“AIチャットくん”の開発者。普段からChatGPTを使い、会議のアジェンダの作成や企画のアイデア出しなどを行っているという。 「ChatGPTは何でも答えてくれるからこそ、どうやって使ったらいいのか悩んでしまうケースが多いと思います。それこそ、Googleのような検索ツールとして使用されている方もいると思いますが、そもそもChatGPTは正確な情報を伝えるのが苦手。 答えてくれた情報が合っているのかどうか、専門家の意見を聞いたり、調べたりして裏を取る必要があります。イメージとしては、物知りな友人に質問するぐらいの感覚で利用するといいでしょう」

最新の話題を振っても正しい情報が得られない

また、最新の情報に疎いのもChatGPTの弱点だ。 「現時点で使用されているAIの学習データは2021年のもの。ですから、『2023WBCの優勝国を教えて』『2023年のファッションの流行を教えて』と質問しても、正しい情報は得られません」 さらに日本ならではの地域性の問題もあると渋谷氏は続ける。 「AIが学習している大規模言語モデルは、英語の割合がいちばん多いのに対して、日本語の割合はそこまで多くありません。 現時点では日本の情報に精通していないので、日本の地名や人名などにも弱い。たとえば、『渋谷でおいしいレストランは?』と入力しても、不正確な返事が返ってきます」
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ChatGPTの適切な活用法は…
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