腰痛の原因は“腰以外”が強く影響。腰のストレッチだけでは解決しない
こんにちは、柔道整復師/パーソナルトレーナーのヒラガコージです。スポーツクラブでインストラクターとして指導をしながら、医療国家資格である柔道整復師の知識を生かして身体機能の改善からダイエットまで、フリーランスのパーソナルトレーナーとしても活動しています。
腰が反ってしまっている文字通り「反り腰」になってしまっている人は「腰椎」という腰にある背骨同士に圧力がかかってしまい、場合によっては神経を締め付けてしまうこともあります。その際、腰の土台となる骨盤は、前に傾く「前傾状態」になっていることが多いです。
これを改善できない理由は、前ももにある大腿四頭筋にヒントが隠れています。
膝を伸ばすことと脚を上げることに作用する大腿四頭筋は、骨盤の前方に付着しています。もともと腰に力が入りやすい傾向の人が、椅子に座り続けるなどの股関節が曲がった状態が続くことで、筋肉が縮んだままで形状記憶されてしまい、骨盤がやや前傾姿勢になってしまうのです。
そして硬くなった大腿四頭筋が骨盤のポジションを元に戻すことを許さないため、反り腰が改善されずに背骨を締め付けて痛みや痺れなどの症状をもたらしてしまうのです。
<大腿四頭筋ストレッチ>
①右足と左足を前後に大きく開いて立ちます。
②後ろ脚の膝を床につけたら、後ろ脚の膝を曲げます。可能な方は曲げた脚の先を手で持って、さらに膝を曲げましょう。曲げている膝側の脚の前もも(大腿四頭筋)がしっかり伸びているのを感じられたらOKです。
※左右5秒3セット/1日
姿勢が悪い、背中が丸まっている猫背タイプの人は、腰椎の角度の悪さによって骨盤自体が歪んで症状を起こすだけでなく、腰椎間にあって緩衝材(クッション)の役割を果たす椎間円板が強く押し潰されてしまいます。圧力が強すぎたり長く続いたりすると繊維が潰れてしまい、すぐ後ろを走る神経に接触して神経障害をもたらすことがあります。
猫背を助長し、それを維持させてしまう筋肉は腹筋系体幹筋です。お腹の表面にある腹直筋、骨盤の中を走る腸腰筋は伸びることで役割を最大限発揮する筋肉ですが、PCやスマホの長時間操作によって筋肉が縮んだ状態が続くと、これが形状記憶されて強固な猫背を作り出してしまうのです。
<腹直筋ストレッチ>
①姿勢を正して椅子に座ります。
②肘をまっすぐに伸ばしたまま前方から腕を耳の横まで上げます。
③腕の動きに合わせて背中と腰をゆっくり反らし、おへそまわりを縦に伸ばします。
※5回2セット
<腸腰筋ストレッチ>
①脚を前後に開いて立ちます。前は膝を曲げてしゃがみ、後ろは膝を床につきます。
②重心を前に移し、後ろの鼠蹊部を伸ばします。
※この際に骨盤を立てて腰を反ると鼠蹊部の伸びた感じが増しますが、表面に近い筋肉が強く伸ばされて腸腰筋のストレッチが薄れてしまいます。腰はまっすぐにするように注意してください。
③2〜3秒伸ばしたら重心を一度元に戻して、再度前にかけ直して繰り返します。
左右それぞれ10回ずつ、2〜3セット繰り返しましょう。
日本整形外科学会の調査によると、全国に約3000万人いると推計されている「腰痛」は、もはや国民病のひとつと言っていいでしょう。じつはその痛みは、腰以外から強く影響を受けていることをご存知でしょうか。今回は腰痛の中でも周囲の筋肉によって発生している症状と改善法をご紹介します。
①反り腰タイプ
②猫背タイプ
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柔道整復師/パーソナルトレーナー。スポーツクラブでインストラクターとして指導をし、現在は医療国家資格である柔道整復師の知識を生かした身体機能の改善からダイエットまで幅広いクライアントを担当するフリーランスのパーソナルトレーナーとして活動中。公式「Amebaブログ」更新中
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