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体をリセットする「表裏一体トレーニング」。タイパの時代は“硬くなりやすい筋肉”に絞るのが正解

 こんにちは、柔道整復師/パーソナルトレーナーのヒラガコージです。スポーツクラブでインストラクターとして指導をしながら、医療国家資格である柔道整復師の知識を生かして身体機能の改善からダイエットまで、フリーランスのパーソナルトレーナーとしても活動しています。
テレワーク

※写真はイメージです(Photo by Adobestock)

 運動不足が危惧されるている私たち現代人は、コロナ禍を経て、在宅ワークの普及やおうち時間の充実でさらに体を動かす機会が減っています。少しの運動やストレッチが効果的なことは周知されていますが、実際どんなメニューをするべきなのか、運動の負荷はどのように調整したらいいのか、そのあたりは不明瞭です。今回は体の疲れや動きの悪さをリセットするためのトレーニングメニューをご紹介します。

狙い目は「表と裏」

 トレーニングには負荷、回数、運動箇所など気をつけるポイントがたくさんあります。これは理想の体つきや目的によって調整する必要があるわけですが、体をリセットさせるためには「表と裏」に注目してみましょう。  関節運動には、曲げると伸ばす、捻ったり倒したりするのも左右があって、大半は正反対の動きをしています。その方向に動かすために縮んでいる筋肉の反対側では、筋肉が伸びている。これはストレッチしていることになるため、その関節を曲げるトレーニングと伸ばすトレーニングを交互に行えば、筋力アップだけでなくストレッチ効果も期待ができるわけです。

運動は「硬くなりやすい筋肉」に絞る

 ただ、理屈は理解しても全ての関節で「曲げる」と「伸ばす」を行うのは現実的ではありません。日常生活で凝り固まってしまう影響の大きい関節に狙いを絞ってメニューを組んで、限られた時間で最大の運動効果を獲得しましょう。 ・足首(足関節)  現代人は、とにかく足首の硬さが問題です。これは椅子に座り続ける、歩く時間が短い、足首の動きを制限する靴を履いているなど、たくさんの理由が考えられます。足首の関節自体が硬いのもありますが、それに加えて関節を動かすスネやふくらはぎの筋肉の運動不足もあります。  足首の関節は機能上、回す動きもできるわけですが、歩くなどの通常の生活動作における運動は「倒す」と「立てる」が基本です。足首はふくらはぎの筋肉を使って倒す、スネの筋肉を使って立てるを繰り返すのがオススメです。 <足首体操>
足首体操

足首体操

足首体操①:仰向けに寝ます ②:右の足首を目一杯立て(反らす)、左の足首を倒し(伸ばす)ます ③:左の足首を目一杯立て(反らす)、右の足首を倒し(伸ばす)ます ④:②と③を繰り返します 30〜60秒間(1秒間に一度入れ替えるようなリズムで) ・股関節  足の付け根である股関節は、盲点になりやすい箇所です。普通に歩いたり、スクワットのようなトレーニングでも股関節をよく使っている印象がありますが、これは関節を曲げるばかりで、伸ばし切る角度までの運動は不十分です。お尻の周りの筋肉を使って脚を後ろまで引っ張る動きを加えた運動を心がけるべきです。 <バックランジトレーニング
ランジトレーニング

ランジトレーニング

 ランジトレーニング①:脚を縦に開きます。 ②:体重を右脚に多く残しながら左脚を後ろに目一杯引いて、膝が90度くらいまで曲がりお尻が膝の高さまで腰を落とします。 ③:落とした腰を上げて初めのポジションに戻したら、再度腰を落とし繰り返します。 ※左右をそれぞれ5回ずつ/2〜3セット繰り返しましょう  続いて、股関節を深く曲げるスクワットです。日常生活の動作以上に深く曲げるスクワット運動が、股関節を曲げる筋肉を使うだけでなく、バックランジで引き締めた臀筋をストレッチさせる効果もあります。 <ハンズアップスクワット
ハンズアップスクワット

ハンズアップスクワット

 ハンズアップスクワット①:脚を大きく開いて、腕を腰の横に落とします ②:爪先と膝を左右45度外側へ向けてガニ股にセットします ③:お尻を軽く後ろへ引きながら腰を落とし、同時に腰の横にあった腕を頭の上に向かってあげていきます →腕を真っ直ぐに伸ばしたままバンザイをするように挙げていきます。肘や背中が曲がらないように気をつけましょう ④:お尻が膝の高さぐらいまで落ちたころにバンザイも最大限まで行い、そこから元の形に戻っていきます <文/ヒラガコージ>
柔道整復師/パーソナルトレーナー。スポーツクラブでインストラクターとして指導をし、現在は医療国家資格である柔道整復師の知識を生かした身体機能の改善からダイエットまで幅広いクライアントを担当するフリーランスのパーソナルトレーナーとして活動中。公式「Amebaブログ」更新中
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