ディズニーランドは「なぜ浦安にあるのか」“もう一つの候補地”が選ばれなかった、決定的な理由
―[テーマパークのB面]―
全国に数多くあるテーマパーク。今もなお新しいテーマパークが生まれては人々を楽しませ続けている。しかし、そんなテーマパークには、あまり語られることのない側面が存在する。そんな、「テーマパークのB面」をここでは語っていこう。
東京ディズニーランド(以後、TDL)が「夢と魔法の王国」を謳っているように、テーマパークといえば、その土地にありながらにして、どこかその土地とは異なる場所にいるかのような感覚を与えてくれるものだと私たちは思っている。
「まるでここは別世界だ!」と思わせる度合いがどれぐらいなのかが、そのテーマパークの質を決めているといってもよいのかもしれない。その点で、TDLは、確かにきわめて質の高いテーマパークだといえよう(今更言うほどのことではないかもしれないけれど)。
有名な話だが、その園内からは外の風景が見えないようになっている。だから、そこを訪れた人が、かつてその地域一帯が小さな漁村だったことを意識する機会はほとんどない。TDLが位置する浦安は、パークが誘致される以前、のどかな漁村の集まりだった。
開園予定地の最終候補は「浦安と富士山麓」
日本のシンボル・富士山は“邪魔”だった
ライター・作家。チェーンストアやテーマパークをテーマにした原稿を数多く執筆。一見平板に見える現代の都市空間について、独自の切り口で語る。「東洋経済オンライン」などで執筆中、文芸誌などにも多く寄稿をおこなう。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』(集英社)『ブックオフから考える』(青弓社)
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