「血が出てるんだぞ!」病院に徒歩で現れた“クレーマー老人”に振り回された若手医師の嘆き――仰天ニュース・困った高齢者トップ3
大事件ばかりがニュースではない。身近で巻起こった仰天ニュースを厳選、今回は「困った高齢者」にまつわる記事に注目し反響の大きかったトップ3を発表する。第3位の記事はこちら!(集計期間は2018年1月~2023年12月まで。初公開2023年9月7日 記事は取材時の状況)
* * *
24時間体制で患者の対応をしている救急外来。たびたび問題となる医療ひっ迫ですが、近年、軽症にもかかわらず救急車で搬送されてくる患者も少なくないのだとか。今回は、救急外来に赴任した若手男性医師が、夜間に訪ねてきた老人の、とんでもない要望に振り回されてしまったエピソードです。
「私の働いている大学病院は都内でも結構大規模な方で、かなりたくさんの人が利用するんです。その日も多くの急患が運ばれてきていました」
日付が変わりようやくひと段落した智樹さんは、遅い夕食にようやくありつけたとのこと。
「いやぁ、その日はいつも以上に忙しくて、ようやく日付が変わる頃に夕食に。といってもカップラーメンに、ようやくありつけたんです。でも、食べ始めてしばらくしたら看護師から『夜間入り口に訳のわからないことを口走る老人がいる』という内線が入ったんです」
「その老人がこのあととんでもない騒ぎを起こすことになるとは、このとき知るよしもありませんでした。その人は、自力で歩いて病院にやってきたようなんですが、なんでもけがをしたから診てほしいということだったんです。私はカップラーメンの完食をあきらめて、待合室のほうに向かいました」
智樹さんが待合室の方へ行くとそこにいたのは、70代後半くらいの短パンとTシャツ姿の老人男性だったそうです。
「一見するとけがなどは見当たらなかったので、様子を尋ねてみたんです。そうしたら『机の角に足をひっかけ擦り傷ができて出血している』とのことでした。正直、ちょっとしたことで夜間の外来に来られる患者さんも少なくはないんですが、擦り傷で来られるのは初めてでして。しかもその男性には、どちらの足にもそのような痕跡はなかったんですよね」
話を聞いたのは、大学病院の救急外来に赴任した新米医師の智樹さん(仮名・26歳)です。
新米医師の多忙な日々
真夜中に突如現れた老人
1
2
愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
記事一覧へ
記事一覧へ
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ