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「株で100万円損してもやめられない」デイトレ中毒の33歳がハマった沼。損切りの遅れで重なる“大負け”

新NISAや日経平均の上昇を受けて株式投資を始める人が増加中だ。しかし、そんな“株ビギナー”たちからは早くも「損をした」「やらなきゃよかった」といった声が続出する事態に……。初心者がやりがちな失敗する思考パターンを知り、勝ち組投資家を目指せ!

妻に黙って投資を始めるも…

[投資で勝てる]思考法

会社員生活の傍らデイトレードに勤しむ佐伯孝則さん(仮名・33歳)

「投資を始めて半年で90万円のマイナス。2月までは10万円負けくらいだったんですが、3月に60万円まで負債が膨らみ、そこからズルズルと負け続けています。負け額が妻にバレたらやばいことになりそうですね」 そう話すのは、会社員生活の傍らデイトレードに勤しむ佐伯孝則さん(仮名・33歳)だ。どのような立ち回りで負けてしまっているのか? 「長期保有はなんか性に合わないと思い、最初からずっと短期のトレードがメインです。幸い、平日の休みが多いので日中は家でデイトレに集中できるんです」 佐伯さんの投資はまず、その日の売買高ランキングのチェックから始まる。 「ランキング上位で流動性の高い銘柄を監視リストに入れ、チャートを確認。エントリーできそうなポイントを探り、積極的に入っていきます」

一日に約100回の取引をすることも

当然ながら、値動きが激しい銘柄ばかりに投資することになる。さらに佐伯さんの投資方法はデイトレというよりも、数分間で細かい値幅を抜くスキャルピングに近い。 「なので、売買履歴を見てみたら一日に100回近く取引をしている日も多いです。正直、やっているうちにいくら負けているのかがわからなくなったりします(笑)」 時には勝てるトレードもあるが、「ちょっと利益が出たら利確する一方で、損切りが遅れて大負けすることが多い」という佐伯さん。典型的な「コツコツ・ドカン」(利益は少なく負けが大きい)状態だと言えるだろう。 「もっと長期で持つ投資もすべきだとわかっているのですが、ファンダメンタルを調べるのは好きじゃないし、決算書や四季報の見方なんてまったくわからなくて。最近よくチェックしているのは、三井E&S(東P・7003)や名村造船所(東S・7014)、ソシオネクスト(東P・6526)あたりです。どれも今年に入ってから高騰した銘柄で、初心者向きではないと思いつつ、値動きの激しさにそそられてしまうんですよね」 とはいえ、元手の200万円はすでに半分近く消え、「100万円を切ったらさすがにヤバいので、そのときは手堅い投資に替える」とのこと。路線変更で資産がV字回復する日は来るのだろうか……。
[投資で勝てる]思考法

佐伯さんの一日の取引履歴の画面。「利確や損切りのタイミングもルールを決めているわけじゃなくて、だいたいで決める」とのこと

取材・文/週刊SPA!編集部
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