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早稲田大の入試だけじゃない、日本語能力試験でカンニングが横行。試験開始15分後に解答が送信される「手口」――大人気記事ベスト

早稲田大学の一般入試でスマートグラスによる不正が報道されているが、SPA!編集部では2年前、すでにデジタルガジェットによる不正の動きを掴んでいた。その記事を再掲載する。(初公開2022年10月26日 記事は取材時の状況)  *  *  * 岸田首相が「我が国の宝」と呼ぶ留学生の間で、日本語能力試験での不正疑惑が持ち上がっている。なぜ、そうまでして日本語力の証明を欲するのか? その実態に迫った。

「日本語能力試験」の成績で就職も有利に

日本語能力試験’22年9月、岸田首相が海外から優秀な外国人材を受け入れるための制度拡充を表明。他の先進国同様、日本も高度外国人材の獲得に舵を切る方針を明らかにした。 その際の条件の一つとなるのが日本語能力試験(以下、JLPT)の成績である。 「活動内容に応じて項目ごとにポイントを設け、合計70点に達したらビザの延長や規制緩和などの優遇措置が与えられるのが高度外国人材制度。そこで、最上級の『N1』とそれに次ぐ『N2』保有者は特別に10~15点加算されます。日本企業への就職も有利になります」(外国人問題に詳しいジャーナリスト) 特にN1は「特定活動46号」(製造業、飲食業、コンビニなどでのフルタイム就労)資格取得には避けては通れない条件だ。

「合格保証」を謳う業者が暗躍している!?

こうしたなか、JLPTで不正行為が横行しているという疑惑が持ち上がっている。都内の日本語学校に通う20代の中国人留学生は話す。 「スマートウオッチを使ったカンニングで合格している人がいる、とクラスメートの間で話題になっています。私も2回ほど受験したことがありますが、試験監督が見回りもしないし、監視の目も緩い」 JLPTは、それぞれ公的機関である「日本国際教育支援協会」と「国際交流基金」によって運営されている。当然、不正行為対策も厳しく行われているはずだが……。
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試験開始15分後に解答が送信されてくる
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