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日本株「暴落こそ絶好のチャンス」。プロが暴落後に“実際に買った”7銘柄

暴落は格好の仕込み時

写真はイメージ

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 私が前回、日刊SPA!に投資に関する記事を書いたのは、8月5日月曜日の令和のブラックマンデーとそれを予感させる8月2日金曜日の2200円を超える暴落の間だった。 【前回記事を読む】⇒「“史上2番目”2200円超暴落の日経平均「下落はまだまだ終わらない」市場を覆う“恐怖の元凶”とは」はこちらへ  暴落こそ、少額の個人投資家にとっては普段はなかなか手が出ない、超優良銘柄を手に入れられる絶好のチャンスだと考えるからだ。それに、前回の記事の繰り返しになるので、詳しくは触れないが、今回の下落は、巷で言われる、米国景気の先行き不安や、パウエル議長の月末の発言、もしくは、幾人かがいう植田ショックなどでは決して説明のつかない大幅な株価の下落なのである。何しろ1日木曜日から5日月曜日までの3営業日だけで日経平均は8700円も下げたのだ。  私が記事を書いたのは8月2日の深夜、担当者に必ず4日中に記事をアップしてもらいたいと頼んでのことだった。というのも、時間外市場などで日本の株価はさらに大幅下落し、土日の間に月曜日の令和のブラックマンデーは十分に予測できたからだ。  8月5日に4500円も下げたことでセリングクライマックスが来たことを確信した。翌日も4500円かそれ以上下がることは想像できなかったからだ。  だから、手元にある現金を、当面の生活費を除いてすべて証券口座に振り込み、少額投資家の私は必死に5日は買いの指値を入れた。  翌日から株価は原則として戻し始めた。しかし、ご存知ように市場は非常に荒れている。終値だけではなかなか見えてこないが、例えば、前日5日の4450円の暴落のあとに、3200円戻した6日火曜。その次の日の7日水曜日は終値では3万5000円台を回復。  テレビのニュース番組では前日比414円高で2日連続上げて終わったなとどしているが、12日の中では前日3万4675円で終わった日経平均は、一時は936円も下げる局面があり、安値は3万3739円。場中で多くの人が今日も大きく下げるのかと再び損切りに走るものもいたほどだ。  9日金曜日の日経平均は193円高の3万5025円だった。こうして、10年に一度あるかないかの大変動の1週間は終わった。そして、次に市場が開くのは13日の火曜日だ。  令和のブラックマンデーの1週間は終わったが、個別銘柄を見てみると、まだ戻りきってない、もしくは、安値圏で留まっているものも少なくない。  また、市場はまだ荒れ模様で13日からの週にも何があるかはわからない。今しばらく、株価は注意が必要なのだ。

日経平均は“恐怖指数”が高いまま

 私がそう確信する理由が、日経平均VI指数が異様に高いままであることだ。これは、言ってみれば恐怖指数のようなもので、VI=ボラティリティインデックスという名のとおり、株価が大きく動きそうかどうかを示している数字だ。この数値、通常は20を下回るところにあるもので、30を超えると市場が大きく動揺していると判断される。  これが8月5日には70を超えていたのだ。その後、若干は下げたものの9日金曜日も45に張り付いている。まだ、株価の先行きに対する不安感はマグマのようにうごめき、投資家たちの心理を不安にさせているのだ。  今回は私が8月5日に購入した銘柄で、いまだに戻りきってない、通常運転の市場では株価が高くて手が出しにくい超優良7銘柄を紹介したい。  参考にしていただきながら、13日からの市場再開に備えたい。
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暴落相場でプロが仕込んだ7銘柄
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経済評論家、ジャーナリスト。1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、東京大学社会情報研究所教育部修了。JPモルガン、チェースマンハッタン銀行ではデリバティブを担当。その後、企業コンサルタント、放送作家などを経て現職。著書に『つみたてよりも個別株! 新NISAこの10銘柄を買いなさい!』、『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』、『しあわせとお金の距離について』、『安心・安全・確実な投資の教科書』など多数 twitter:@SatoHaruhiko

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